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【ローマ福島良典】イタリアのベルルスコーニ元首相(78)が未成年者買春などの罪に問われた事件で、イタリア最高裁は10日、昨年7月の高裁無罪判決を不服とした検察側の上告を棄却した。これにより、この事件に関しては無罪が確定し、政治的な生き残りを画策する元首相にとっては「追い風」となりそうだ。
自ら率いる中道右派政党「フォルツァ・イタリア」は分裂の兆しを見せており、求心力の回復にはつながりそうもない。
首相在任中の2010年にイタリア北部ミラノ郊外の私邸で開いたパーティーに当時17歳のモロッコ人女性ダンサーを招いて買春したとされた事件。ダンサーは元首相から「贈り物」として数千ユーロを受け取ったことは認めたが、両者とも性的関係はなかったと主張している。
ミラノの地裁は一昨年6月、元首相に禁錮7年、公職永久追放の有罪判決を言い渡したが、高裁は昨年7月、ダンサーが当時、未成年(18歳未満)だったとの認識が元首相になかったとして1審地裁判決を破棄し、逆転無罪判決を出した。
元首相は一族経営のメディア企業の脱税事件で一昨年8月に有罪判決が確定し、禁錮に代わる社会奉仕活動を終えたばかり。
だが、上院議員を自陣営にくら替えさせるために買収した疑惑などのスキャンダルを抱えている。中道左派のレンツィ首相が進める政治改革への賛否を巡って「フォルツァ・イタリア」は割れており、支持率も低下の一途だ。