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筆者は、ネットカフェやまんが喫茶なるものに一度も行ったことがない。海外生活が長かったからと言い訳はしたくないが、定住先を持たずに寝泊りする場所として、ネットカフェを利用する “ネカフェ難民” と呼ばれる人々について、初めて耳にした時は驚いた。
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ネカフェ難民の背景には、就職したくない&できない人が、契約などの必要もなく、安い料金で宿泊できるネットカフェを利用しているという事実がある。そんな、日本の闇の部分を映し出したともいえるネカフェ難民をテーマにしたドキュメンタリー作品が、海外で注目を集めている。
海外ユーザーならではの視点から見た日本は一体どう映っているのか、彼らのコメントも交えながら作品について紹介してみたい。
・ネットカフェ難民がテーマのドキュメンタリー作品
「Net Cafe Refugees | Japan’s Disposable Workers(ネットカフェ難民:日本の使い捨て労働者)」と、タイトルが付けられた短編ドキュメンタリー作品に登場するのは、二人の男性だ。
まず最初に登場するのは、日雇い労働の工事現場で働く若い男性。マンションを借りようと思っていたが高くつくため、ネカフェに住むことにしたという。彼が寝泊りするのは狭い箱のような空間で、ネットをしたり雑誌を読んで時間を潰しながら過ごす。食事はカップラーメンなどの粗食で、ひっきりなしにタバコを吸い、周りにはビール缶が散乱している状態だ。
お世辞にも健康的とは言えない生活に、本人もいずれはちゃんと就職したいと打ち明けている。
・激務で鬱を患った元サラリーマンの中年男性
そして、次にスポットライトが当てられたのは、元サラリーマンの中年男性だ。クレジットカード関連会社でコンピューターシステム管理の職に20年就いていた男性は、月120~200時間の残業で家に帰る時間もなくなったという。しまいには鬱を患い会社を辞めてしまった彼は、ネカフェに住み始めてから4カ月になるという。
・ネカフェ難民の背景には日本が抱える労働問題が潜む
二人は年齢も経歴も異なるが、その背景には日本が抱える労働問題が潜んでいる。ドキュメンタリーによると、現在における日本の正規雇用者は全体の38パーセントに過ぎないとのこと。
非正規雇用者の収入は、正規雇用者の半分以下。正社員になれば給料は良くなるが、前出のサラリーマンのように、待っているのは長時間労働でストレスをためる毎日だ。
また、失業した場合の給付が低いため、失業したら生活していけない。こうして、仕事の激務に耐えかねて退職したサラリーマンがネカフェ難民へと姿を変え、正規雇用を避けて低収入で働く若者が、ネカフェに巣食うという悪循環が成り立っているのだ。
・海外ユーザーにはネカフェ難民はどう映った!?
ドキュメンタリーは、現代日本が抱える問題についてかなり考えさせられる作りとなっているが、海外ユーザーにはどう映ったのだろうか!? そこで、いくつかコメントをピックアップしてみた。
「何だか牢獄みたいだ……」
「日本のネットカフェって発達してるよな。24時間オープンで週7日営業だなんてスゴい!!」
「部屋が狭すぎる! 1メートル四方の部屋で寝たい人なんていないだろ?」
「日本では奴隷のように働かされる社員を “社畜” ていうんだ。会社にそぐわない奴はクビを切られて、失業保険も貰えないのさ」
「日本経済が行き詰ってるのは、そいうったシステムのせいじゃないのか?」
「世界では、もっと大変な国はたくさん存在しているし、ネットカフェに住むよりも悪い生活はいくらだってある」
と、様々な意見が寄せられている。
読者の皆さんは、このドキュメンタリーを見て一体何を思っただろうか? 上を見ても下を見てもキリがないが、確かに筆者が子供の頃に比べたら、一般的に貧富の差が広がってきているように思う。
それでもロサンゼルス帰りの筆者にしてみたら、日本の医療費と物価の安さには感謝せざるを得ない。問題点もあるのは確かだが、「日本に良いところもたくさんある!」と声を大にして言いたいと思う。
参照元:YouTube、Mashable(英語)
執筆:Nekolas