[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
「自分がされた時に…」教科書的な存在
よく読むという都内の小学4年生女子たちに聞いてみました。
「いじめって、こういうものって分かるから」
「自分がされた時にどうすればいいか知るため」
「最後に悪い子が叱られたり、退学させられたりするからスカッとする」
ちゃお編集部によると「多くの子は、いつか自分がいじめに巻き込まれたら…と『教科書』的なものとして読んでいるようです」。
いじめをまねする心配は
いじめをまねようとする子はいないのでしょうか。
担当編集者は「そうならないよう、あおらない、えぐいシーンを書き込むことはしない、子どもの傷が大きくならないように表現に配慮しています」と話します。親からのクレームも全くないそうです。
いじめに関するニュースや教育関係者から聞いた話などを集め、物語を練るそうです。作品には「いじめを受けても一人じゃないんだよ」というメッセージが込められており、いじめを経験した読者から「心が楽になった」という手紙が来ることもあるそうです。
つらくて作者が寝込むことも
シリーズの主人公は小中学生女子。塾のテストで最下位だと「ドレイ狩り」と称していじめられる▽学校裏サイトに悪口を書かれ、いやらがせメールや無言電話に悩まされる▽机や靴への落書き▽万引きの強要▽受験ストレス解消の仲間はずれ――など、毎回、いろいろな事例が出てきます。
内容が重いだけに、作者の五十嵐さんは作品を描き終えると2~3日寝込むこともあるそうです。五十嵐さんはアシスタントを使わず、すべて自分一人で描いています。つらいストーリーにも一人で向き合い、気力・体力とも使うため、人気作品でも「量産」することはできないそうです。
登場人物の目の大きさも話題になりますが、編集者は「目ヂカラというのでしょうか。命をそそいでいる部分だから気持ちが強く出るのではないでしょうか」。
恋愛ものが中心の「ちゃお」では異色の作品です。連載が始まった当時、いじめが社会問題としてクローズアップされており、編集部では、社会問題提起漫画と位置づけ、初めての実験的試みでした。五十嵐さんも「読者層から考えてもこの雑誌で描く意味は大きい」と引き受けたといいます。
次ページは:いじめテーマ、他の雑誌でも 前へ12次へ2ページ中1ページ目を表示