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フジテレビ系月9ドラマ『デート~恋とはどんなものかしら~』(毎週月曜 後9:00)。恋愛力ゼロの男女が、それぞれの理想の生活を求めるための契約として結婚を目指す物語も佳境。『リーガルハイ』の古沢良太氏の脚本のもと、主演の杏、相手役の長谷川博己、そして中島裕翔(Hey!Say!JUMP)ら出演者の芝居を一つにまとめ上げている武内英樹監督に話を聞いた。
ザ・ピーナッツのOP曲も武内英樹監督のアイデア
■好感度高い「高等遊民」は危険!?
すべてにおいてきっちりしていて、結婚に恋愛は必要ないと言っていた主人公・依子(杏)が、「恋をしたい」と人間的な成長をみせ、努力する依子の行動に感化されていく「自称・高等遊民」の巧(長谷川)。同ドラマではこの「高等遊民」という聞き慣れない言葉も話題になった。
「長谷川くんが演じているからか、“高等遊民”っていいなと思ってしまう(笑)。冷静に考えたらダメな人なんですが、そんな男が言うことにたびたび共感させられる、目からうろこの快感があるんですよね。依子もその一人だと思います。昨今の社会状況をうまいこと作品に取り入れていて、あえてこの言葉を持ってきた脚本家の古沢さんのセンスはやはりすごいと思います」(武内監督、以下同)
ちなみに、「高等遊民」とは、明治時代から昭和初期にかけ実在した、大学などを卒業し、高い教養を持ち合わせているものの、経済的に恵まれているため、労働に従事せず読書などに没頭し、日々を過ごしていた人々の呼称。文学作品にも登場しており、夏目漱石の『それから』の長井代助、『こころ』の先生、川端康成の『雪国』の主人公が該当する。
■長せりふの応酬にリズムネタのような快感
完璧に作り込まれている依子と巧の長せりふの応酬は同ドラマの魅力の一つ。通常のドラマの1.5倍の情報量を詰め込んだ古沢氏の脚本をテンポとスピードにのせて、視聴者をドラマの世界観の中に没頭させ、息つく間もなく繰り出されるせりふは、最近流行りのリズムネタのような快感すら覚える。
武内監督の代表作といえば、実写版『のだめカンタービレ』シリーズ。主人公たちの心情をクラシックの名曲を巧みに使って映像化した。『テルマエ・ロマエ』ではタイムスリップする時のオペラを取り入れた演出で話題になった。さかのぼれば『カバチタレ!』の頃からテンポとスピード感で観ている人をどんどん引っ張っていく演出を得意としてきた。
「視聴者が息つく間を与えないように作っています。役者たちには声の高さや速度を変化させて強弱・緩急をつけてせりふを言ってもらっています。そうすることによってメロディーが生まれ、耳にすっと入ってくる。一本調子であの長せりふを聞かされたら、頭に入ってこないと思います。ミュージカルをやっているくらいの心づもりで作っています。古沢さんの脚本が楽譜なら、僕の役割はまさにオーケストラの指揮者ですね」。
16日放送の第9話では、ついに結婚式!? いやいや、もうひと波乱、ふた波乱ありそうだ。