都知事選出馬の噂で話題をさらった池上彰(60)、『めざましテレビ』(フジ)司会の大塚範一(62)、紅白司会経験者の宮本隆治(60)は、揃ってNHK1973年入社組。フリーへ転身後、貪欲に地位を築き上げてきたアラ還3人の、今後の展開はどうなるのか。
　
　　池上は慶応大経済学部、大塚が早大政経学部、宮本が慶応大文学部卒業。その関係は、「大塚と宮本の早慶同士は仲がよく、池上は2人とやや距離を置いている」(関係者)という。当然、入局間もない研修を一緒に受けた関係だが、フリーへの目的はまったく違った。
　　「池上は’05年にフリーに転身し、ジャーナリストの世界で書く仕事へ足を踏み入れました。大塚の場合はクイズやバラエティーの出演が多かったのですが、スポーツ分野への執着があり’94年にフジからの誘いに応じた。宮本は『のど自慢』に始まり紅白司会など芸能系を得意とする中、’07年の役職定年を機にフリーとなったのです」
　
　　そして最近、世間をあっと言わせたのが池上。執筆活動への専念を理由に発表した、全レギュラー降板宣言だ。
　　「『番組の資料作りに膨大な時間がかかる』と本人は語っていましたが、現在のレギュラーは、『そうだったのか！　池上彰の学べるニュース』とラジオ番組1本、あとは不定期モノやコーナーのみの出演で、さほど多くはない。『学べる〜』の視聴率が毎回15%以上の状態での降板だったため、『さては都知事選出馬か!?』となったのです」(夕刊紙記者)
　
　　しかし1月19日、本人がこれを完全否定。その“証拠”として、3月17日の都知事選立候補予定者の公開討論の司会を務めることを明かし、“出馬話”は急速に萎んだ形だ。この全降板による池上の収入減はどれほどなのか。
　　「彼の場合、1時間番組で推定100万円、特番が200万円というのが相場。レギュラー1本とコーナー1本で150万円。他、ラジオが30万円で毎週約200万円近く稼ぎ、年間にすると1億円。テレビだけを考えればガタ落ちです」(テレビ誌記者)
　
　　ただ、全降板したとしてもトータルで見れば影響はない、というのが大半の見方だ。
　　「まず、著書の印税数千万円があります。今後の売り上げを考えれば、番組自体の視聴率が良い今が退くタイミングでしょう。加えてテレ朝と日テレに絞り期首特番への出演は考えている。さらには1回100万円は下らない講演料。録音したものを本に起こすことを加味すれば相当オイシイですよ」
　
　　すでに金を気にせず“現場主義”を貫ける立場なのだ。