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人気アニメ「ドラえもん」の劇場版アニメ最新作「映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ)」(大杉宜弘監督)が全国で公開中だ。劇場版35周年記念作品となる今作は、宇宙海賊に滅ぼされそうな星をドラえもんとのび太が本物のヒーローとなって救う姿を描く。ドラえもんたちの前に立ちはだかる宇宙海賊の一味の一人、メーバ役で声優に初挑戦した女優の観月ありささんに、初めてのアフレコの感想や「ドラえもん」の魅力について聞いた。
【写真特集】声優初挑戦の観月さんが“ドラえもん愛”を語る
◇悪役を演じることを楽しむ
1992年にデビューした観月さんは長いキャリアを持つが、意外にも今回が声優初挑戦となった。声優にチャレンジしたことを、「すごく楽しかった」と笑顔を見せる観月さんは、「声優のお仕事をずっとやりたいと思っていてすごく興味があった」と話すが、自身も「初めてなの?という感じがする」と驚いたという。初めてのアフレコが「ドラえもん」だということを、「物心ついた頃にはドラえもんがいたみたいな感じだから、『ドラえもん』の世界観に入れるのはすごくうれしかった」と喜ぶ。
観月さんが演じるのは宇宙海賊の紅一点であるメーバ役。観月さんが悪役を演じるのは珍しいが、「女優業をやっている時には、あまり悪役をやるということがない」と認めつつ、「声優の世界観なら悪役もできる」と思ったという。「すごく楽しくやらせてもらいましたし、すごく新鮮でした」と悪役を演じることを心底楽しんだと明かす。
◇自分の声がはまった映像に驚く
声や役作りについて、「そんなにいじるという感じではなかった」と振り返り、監督からは「歌を歌っているような感じで、少し大げさなほど抑揚をつけてせりふを言うぐらいがちょうどいい」と指示されたという。「普通で聞く“えっ!”と思うぐらいの抑揚」だと感じていた観月さんだが、「(映像に声が)はまると本当にぴったり!」と驚く。実際、「メーバがうれしくて身震いするみたいなシーンがあるけど、その時もオーバーなぐらいがちょうどよかった」と笑顔で語る。
自分の声が入った映像を見て、「自分の声だけど自分じゃないというか、キャラクターが独りでに歩いているみたい」と印象を語り、「自分だけど自分じゃないものを見るというのがすごく新鮮で、不思議だった」と打ち明ける。さらに、「自分の出演作を見ると自分の顔も映っていて、そこから発せられる声だから『私だよね』という感じでいつも見る」そうだが、今回は「違う役者さんで、声が私になっているような感覚があって面白かった」と未知の感覚を楽しんだ様子。そして「自分の声も自分じゃないように聞こえたりしたから、普通に(映画を)楽しんで見られちゃいました」とほほ笑む。
◇どこでもドアがほしい
今作はドラえもんたちがヒーローとなって活躍するストーリーだが、観月さんは「ヒーローものを本当にうまく当てはめている」と感じたという。「みんなのマントの色もドラえもんは赤でのび太は黄色とか、みんなのイメージはこの色といったようなキャラクターカラーみたいなものが反映されているし、よくできているなと」と戦隊もののような設定に感心する。さらに映画に出てくる「みんなの笑顔を守る」というせりふが「ドラえもんの世界観とぴったり」と評し、「ドラえもんを見ていると、なんとなくほんわかした気持ちになって顔がほころぶ」と評した。
物語はヒーロー映画を撮るというところから始まるが、「バーガー監督とかキャラクターもすごく可愛いし、実際私たちが映画などを撮る時に今回出てくるような道具があったらすごく便利だと思う」とうらやましがる。そして「当てるだけで本物の恐竜になっちゃうなんてすごいし、こんなのあったらスタッフさんは楽だろうな」と言って笑う。お気に入りのひみつ道具を聞くと、「やっぱり“どこでもドア”はほしい」と即答。「あれさえあればどこにでも行けるし、起きてすぐも行ける。温泉に行きたいと思ってもガチャっと開ければすぐに行けたり、“どこでもドア”は夢がある」と熱弁をふるう。
◇ドラえもんの可愛さが魅力
劇場版シリーズ35年の中で、「『のび太の恐竜』はすごく記憶に残っている」と話す観月さんは、「幼い時に見て、恐竜とのび太のお別れのシーンはすごく泣いた記憶がある」と当時のエピソードを披露。「すごく“アニメっ子”だった」と自身を表現するほど、アニメが初めてはまったポップカルチャーだという観月さんは、「『ドラえもん』もそうですが、割と男の子が見ているのではという『北斗の拳』や『キャプテン翼』などを見ていた」と意外な一面を明かす。「かと思うと、すごく女の子っぽいものも好きで、『(魔法のプリンセス) ミンキーモモ』のような魔法使いものも好きだった」と続け、「すごく男の子っぽいものも好きだったし、すごく乙女チックなものも好きだったり極端なところがあった」と笑顔で語る。
自身のことを「好奇心が旺盛で新しいことをやっていたいタイプ」と分析し、「30代になってからは余計にそういう考えが強くなってきた」と語る観月さん。「芸歴が長いので大体のことはやってきたと思っていたけど、意外とやっていなかったことがある」と今回の声優初挑戦を驚き、「そういうのがすごく面白いし、声優もそうですが、まだまだできる新しいことってあるなと思います」と自身の今後に期待する。今後、声優として挑戦したみたい役を聞くと、「すごいコテコテなヒロインとかお姫様みたいな役をやってみたいし、男の子もやってみたい」と言い、「異性を演じるのはアニメだからこそできる。子どもの男の子の声はやりたいです」と目を輝かせる。
出演してみて改めて感じた「ドラえもん」の魅力を「とにかく可愛い」と言い、「丸いフォルムも可愛いし、キャラクター性もみんなそれぞれ可愛い」と個性豊かな登場人物を魅力の一つとして挙げる。続けて、「幼い時からみんなが見ているから定番のよさといった定着感というか安定感みたいなものをすごく感じた」と語る。キャラクターの中では「ドラえもんがやっぱり好き」と言うが、「(自分自身は)全然しずかちゃんタイプじゃなかったけど、幼い時はしずかちゃんが好きだった」と明かす。「しずかちゃんはすごく女の子らしいから、女の子らしい女の子に憧れるみたいなところはあった」と振り返る。ちなみに、のび太のような男の子のタイプには「優しくなれる。のび太のあの感じはちょっとよく分かる」と理解を示した。映画は全国で公開中。
<プロフィル>
1976年12月5日生まれ、東京都出身。4歳から子役モデルとして活躍し、ドラマや映画などに数多く出演するほか、歌手としても活動。初主演作の「放課後」から現在まで毎年連続ドラマで主演を務め続けている。今作が声優初挑戦。
(インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)