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「3年も働きません!」 (10) 「どうしても辛いなら辞めて適したものを選べばいい」…「らふらく^^」タクスズキさん(後)

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「3年も働きません!」 (10) 「どうしても辛いなら辞めて適したものを選べばいい」…「らふらく^^」タクスズキさん(後)

 「3年も働きません!」 (10) 「どうしても辛いなら辞めて適したものを選べばいい」…「らふらく^^」タクスズキさん(後)

 

 「『3年で辞める若者』『3年は続けろ』と言われるけれど、現実に3年前後で退職・転職した人たちは何を考え、どう過ごしているか」がテーマのこの連載。

 今回は「らふらく^^」というブログで仕事や働き方について書いて生計をたてているタクスズキさんにインタビューをしました。ブログ一本で生計を立てていくうえで感じていることをお聞きします。

 画像はイメージです

ブロガーとしての生活について

 ――現在の生活で、辛い、苦しい、不安だと思うことはありますか

 人と接する機会が減ったのは辛いです。会社だと人と接する機会がありましたが、個人事業主だと、一人の作業が多くなってきます。

 その代わり、色んな人に会う機会は増えました。

 ――会社だとどうしても関わる人は限られてきますが、個人事業主の方は時間的にも制約がなくて「会いたい人に会いに行く」ことが当然のようにできますよね

就活と転職について

 ――新卒就活をしていたときの自分を振り返ると、いかがですか

 Web系のベンチャーを見すぎていたように思います。

 もっと大手を受けておけば良かったです。今だと、メディアの投資に力を入れているKDDIなど。メディア関係の事業に携わりたかったので、いまはそう思います。

 ――学生時代、このような生活をすると思っていましたか

 大学に入った頃は、田舎から出てきた人間なので、地元で公務員とか銀行員をやるもんだと思っていました。就職活動を終えてベンチャーに行くと決まった時も、Webサービスを作る人になると思ってしました。人生ってわからないものです。

「3年で辞める若者」について

 ――同じような境遇で転職を考えている人にアドバイスをするとしたら、どうですか

 どうしても辛いなら辞めてしまっても良いと考えています。

 日本には色んな環境がありますから、その中から適したものを選べば良いのではないでしょうか。3年以内に転職してる人って意外といますし、それに満足している人もいるんですから、躊躇する必要はないと思います。

 ――「3年でやめる若者」についてどのように思いますか

 特に思うことはありません。好きにしたらいいんじゃないかなと思います。

 日本の働き方が海外と比べると、特殊という事は認識しておくと良いと思います。海外って日本と比べ物にならないくらい、流動的に働いています。「3年で辞める」ことが議論されてる事すら、海外の方は理解できないんじゃないですかね。

 ――逆に「若者はすぐにやめる」という印象が世間的にあると思うのですが、それについてはいかがでしょうか

 昔から若者は3年で辞めているので、そうした事実を知ったほうが良いのではないでしょうか。

 あと「辞める」ではなく、「次にいく」、もしくは「新しい事をやる」という考え方をしてみてもいいのかな、と思います。

 ――20年前から比較して3年で辞める若者は30%前後と、大して変わっていないそうですね。ネットでそういった情報が広まったので、ネットに触れている若い人ほど知っているのかもしれませんね。日本人の働き方については、どう思われますか

 週5で会社員として働く以外の選択肢があれば良いと思います。

 週3は会社員、それ以外は個人で事業をやるといったようにできれば、もっと精神的にも楽になるはずですので。

 ――ものすごく同感です。では、ご経験を踏まえて「会社」とはなんだと思いますか

 普通に生活していたら、会えないような人と出会える貴重な場だと思います。

 その貴重な場を離れて思うのが、奇跡的な出会いができるのだから、もっとその環境を楽しめば良かったということです。いま会社で働いている方は、実は奇跡的な環境に身を置いている事を実感すると、もっと幸せになれると思います。

 ――最後になりますが、タクスズキさんが最終的に目指していることはなんでしょうか

 毎日、笑って楽しく暮らすことです。

 ――ありがとうございました!

まとめ

 大学を卒業して会社に入り、転職する、という流れではなく、独立という選択を取る人がいます。

 そこに一昔前では考えられなかった「ブログで独立する」という方法が生まれています。独立とまではいかずとも、会社に勤めながら別の食い扶持を持つ人たちがいることから、労働におけるスタイルの変化を強く感じます。
 (よく考えたら筆者自身、その端くれでした)

 会社からすれば少人数をたくさん使ったほうが人件費が抑えられて効率がよいという見方はありますが、それでも「生活と会社での仕事を同化させる時代」はいよいよもって、終わろうとしているのかもしれません。

 個人のスキルを生かして「給料ではない収入」を得る人が増えていけば、必然的に会社での働き方も徐々に多様にならざるを得なくなっていきます。

 その日のためにできることは何なのか、若い世代は考える必要があるのかもしれません。

 ※画像は本文とは関係ありません

 武野光
 平成2年生まれ。「TOEIC未受験」「サークル未所属」「友達の数が片手未満」といった状況から就職活動に挑み、その体験から得た教訓をつづったブログ『無能の就活。』が大きな反響に。現在はサラリーマンと兼業で作家活動を行う。著書に『凡人内定戦略』『凡人面接戦略』(中経出版)、『就活あるある ~内定する人しない人~』(主婦と生活社)など。マイナビ2016でも、マンガ『キミ! さいよー』(石原まこちん/小学館)内で、一言コラム平成ベビーの就活用語辞典掲載

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