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好調狙い馬予想 薮中泰人
レッツゴードンキが勝ち負け
桜花賞の最重要トライアルであるチューリップ賞が今週の土曜日、阪神競馬場で行われる。競走条件は桜花賞とまったく同じ外回りのマイル戦だ。
今年の桜戦線は、はっきり東高西低。昨年暮れに行われた阪神JFはショウナンアデラが父ディープ譲りの瞬発力で快勝したが、今年に入ってもルージュバックが男馬を相手にきさらぎ賞を完勝。同じ無傷の3連勝を飾ったのはクイーンCのキャットコイン。かなり手強い東の3強である。
なお3頭とも本番に直行予定でショウナン、ルージュは直前輸送での参戦、キャットは放牧後に栗東入りして調整される模様だ。
さて、東の3強に立ち向かう西軍は、期待値が高いのはレッツゴードンキだ。
デビュー勝ちのあと3戦とも重賞に挑戦して③②②着の成績。常時走れる堅実さは魅力だが、勝ち切れないのは道中の折り合い面の難しさだ。
勝ち気な性格をどう修正していくかだが、阪神JFのあとリフレッシュ放牧、2月1日の初時計から熱心な調整が進んでいる。1週2本の時計を出し、今回は坂路重点の仕上げ。レース3週前の11日に52秒2の速い時計を出し、1週間後の18日にも52秒5の時計が出た。うまく折り合っている証拠に上がり2Fの時計は11日が24秒7-12秒6、18日が24秒6-12秒5だ。まずは合格点をつけていい数字。
直前追いでも折り合った稽古ができれば、実戦でも内容にいい変化が出てくるかもしれない。ともあれ、今回はすっきりした勝ち内容を求めたい。
コンテッサトゥーレは年明けデビューで2連勝。ともにスタートで安めを売ったが、すぐさま中団に押し上げ、直線で切れる脚を使った。馬込みに平気な気性面もいい。すでに15日、18日と坂路で時計を出し、今回の鞍上は日本で騎手免許を取得したルメール。期待のディープ産駒で本番への手ごたえをつかむ。
同じディープ産駒のクルミナルも好素材。デビュー2連勝の内容は切れ味を前面にアピールしている。今回のメンバーでも通用するイメージがあり、楽しみだ。
日曜日に中山で行われる弥生賞は皐月賞のトライアル戦。牡馬クラシックはまだ混戦状態だが、関西の期待馬がシャイニングレイだ。デビュー勝ち後、GⅡホープフルSも制して連勝。前走に続き皐月賞の舞台である中山2000メートルを走る。中間調整もスムーズだ。攻める調教で知られる高野厩舎らしく坂路2回乗り、2週前追い切りですでに51秒3の好時計が出ている。
(日刊ゲンダイ大阪記者)
週刊大衆03月16日号