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セルジオ越後の一蹴両断!第393回「優勝候補の“2強”G大阪と浦和に感じる一抹の不安とは?」

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セルジオ越後の一蹴両断!第393回「優勝候補の“2強”G大阪と浦和に感じる一抹の不安とは?」

 セルジオ越後の一蹴両断!第393回「優勝候補の“2強”G大阪と浦和に感じる一抹の不安とは?」

 Jリーグが開幕した。「2ステージ制+ポストシーズン」の影響がどう出るのか読めない部分もあるけど、今季もG大阪と浦和という“東西の横綱”が優勝争いの中心になるだろう。
 
 昨季3冠(Jリーグ、ナビスコ杯、天皇杯)のG大阪はFW赤嶺、MF小椋といった準レギュラークラスの選手を獲得した程度で派手な補強はない。でも、結果を残したチームだから大きくメンバーをいじる必要はない。
 
 浦和と対戦したゼロックス杯(2-0でG大阪が勝利)を見ても、昨季とほぼ同じメンバーでしっかり守ってカウンターという手堅いサッカーを見せていた。“横綱相撲”というほど圧倒的に強いわけじゃないんだけど、攻守のバランスに優れ、大崩れしない。また、ともに一発で決める力を持ったパトリックと宇佐美のツートップも魅力的だ。やはり優勝候補の一番手と考えていい。
 
 唯一、心配な点を挙げるなら選手層の薄さかな。今季はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)もあって、スケジュールがハード。すでに今野が負傷離脱しているけど、ベテランの遠藤、攻撃の中心となるパトリック、宇佐美ら“代えがきかない選手”に何かあれば苦しくなる。場合によっては、パトリックを獲得して大成功した昨季同様、シーズン途中での補強に動く必要が出てくるかもしれないね。
 
 一方、昨季は終盤に大失速してリーグ優勝を逃した浦和は、オフに大量補強を行なった。選手個々のレベルが高く、打倒G大阪の一番手になるのは間違いない。また、人気も話題性もあるし、個人的にもJリーグを盛り上げるために頑張ってほしいチームだ。
 
 
 ただ、現時点では不安が少なくない。
 
 ペトロビッチ監督就任から4季目、彼が目指すパスをつなぐサッカーはすっかりチームに定着したけど、対戦相手にもかなり研究された。ゼロックス杯でもG大阪にボールを持たされている感じで、決定機はほとんどつくれなかった。今後、思うように結果の出ない時期が続けば、選手も自信をなくすし、あの特殊なサッカーにどこまでこだわるのか難しいところだ。
 
 また、ACL対策もあって多くの選手を獲得したけど、パンチのある選手はズラタンくらい。むしろ、ペトロビッチ監督があれだけ多くの選手をうまく使いこなせるのか心配だ。
 
 もともとメンバーを固定して使うタイプの監督だし、いくらACLがあるとはいえ、2列目などポジションによっては同じレベルの選手が3人も4人もいる。
 
 獲得する選手の数を絞り、そのお金で強力な外国人選手をひとり獲得したほうが効果的だった気がするね。…

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