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今週火曜日にトミー・ジョン手術を受けたダルビッシュ有は20日、右腕に包帯を巻いた姿で、6日ぶりにキャンプ施設に戻って来た。1年以上に及ぶリハビリが、ここからスタートする。
そのダルビッシュ不在の損失。彼は1年を棒に振っても年俸は全額保証され、チームも保険で、年俸の50~75%がカバーされる見込み。よって両者にとって経済的な損失はさほど大きくないのでは、とも考えられるが、決してそうではない。
まず、ダルビッシュ本人。確かに何もしなくても、2週間に一度、給料日がやってくる。ただ、ボーナスと今後、特に2017年に想定される損失は少なくない。
例えば彼は、故障者リストに入らなければ、年間80万ドル(約9,500万円)のボーナスを手に出来ることになっている。入った場合は、故障者リスト入り31日目から、1日5,228.75ドル(約62万円)ずつ、80万ドルから引かれていく。今回の場合は全休が確実なので、80万ドルは一部すら手に出来ない。
また彼の場合、タイトルを受賞した場合のボーナスがある。
・ オールスター出場 5万ドル(約600万円)
・ ゴールデングラブ 10万ドル(約1,190万円)
・ ワールドシリーズMVP 15万ドル(約約1,700万円)
・ アメリカンリーグMVP or サイ・ヤング賞 25万ドル(約2,900万円) ※(それぞれ2位の場合は20万ドル、3位の場合は15万ドル、4位の場合は10万ドル、5位の場合は5万ドル)
今回のケガで、彼はいずれにおいても資格そのものを失うことになる。
ただ最大の損失は、来季終了後にフリーエジェントになる確率が、限りなく低くなったことか。契約上、彼には2つのユニークな契約破棄条項がある。
・ 2016年までにサイ・ヤング賞を獲り、さらにサイ・ヤング賞の投票で2~4位のシーズンがもう1回あれば、2016年のシーズン終了後、2017年の契約を破棄し、フリーエジェントになれる。
・ 2016までにサイ・ヤング賞で2位となり、さらに別の年にあと2回、サイ・ヤング賞の投票で2~4位に入れば、2016年のシーズン終了後、2017年の契約を破棄し、フリーエジェントになれる。
ダルビッシュはこれまで、2013年にサイ・ヤング賞投票で2位に入っているが、時間があと1年しか残されていないだけに、2つ目の項目達成は不可能になった。
1つ目に関しては、来年次第でもある。開幕から復帰しサイ・ヤング賞を獲れば、可能性としては残る。だが、そもそも開幕からの復帰が微妙で、さらにトミー・ジョン手術明けは、しばらく本来の投球が出来ないと言われているだけに、来季の早い段階で復帰しても、いきなりサイ・ヤング賞が獲得できるレベルのピッチングが出来るかどうかは疑わしい。
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