【ジュピター(米フロリダ州)田中義郎】キャンプが24日、各地で行われ、ヤンキースからマーリンズに移籍したイチロー、ロイヤルズからジャイアンツに移った青木が、ともに新天地でキャンプを始動した。
背番号51のイチローがジュピターのグラウンドに現れた。マリナーズだった2012年以来3季ぶりの光景。イチローは「僕は(背番号は)見えないから。僕だけ見えないから」と冗談交じりに話したが、まんざらでもなさそう。
41歳は約2時間、体を動かした。外野の守備練習では年齢を感じさせない俊敏な動きを披露。打撃では柵越えの打球を放つなど鋭いスイングで快音を響かせた。練習の最後にあった約30メートルのダッシュには「放心状態。何も考えられない」と笑った。
マリナーズ、ヤンキースに次いでメジャー3球団目。今回の移籍で、イチローはさまざまな面で切り替えを図っている。人一倍神経を使っていた道具では、バットを昨季までの黒から白木に変え、グラブは濃紺からマーリンズのチームカラーであるオレンジ系に変更。靴も違うメーカーと契約した。
「(バットとグラブの色を変えた?)わかりやすく気持ちを変えられるテクニックですよね。(オレンジと黒の色合いのユニホーム?)似合わないはずはないと思いますけど」とイチロー。新たなスタイルでメジャー15年目の戦いが始まった。