○浦和３−１湘南●（７日）
　
　　今季公式戦４試合目で、浦和がやっと初白星を手にした。ＰＫで先制を許したが、すぐさまセットプレーから追い付き、後半に勝ち越すと続けざまにゴール。ようやく雲が晴れたようだ。
　
　　先制点の与え方には勝てていない焦りが見えた。前半３６分、森脇が自陣ゴール前で相手を倒して与えたＰＫを決められた。しかしその５分後、「ＦＷが点を取れば（チームは）変わるはず」と話していた興梠が、宇賀神の左からのＦＫに頭で合わせて同点ゴール。有言実行で雰囲気を変えた。
　
　　右足の骨折から復帰して２試合目、まだ万全でない興梠は前半だけで退いた。だが攻めの姿勢が戻ったチームは、相手のカウンター攻撃を恐れずに前掛かりに攻め続けた。後半３０分、ゴール前で森脇の右からのパスを中央の武藤がスルー。左サイドを駆け上がった宇賀神がゴールに突き刺すと、その直後には那須が頭で決めてリードを広げた。
　
　　ペトロビッチ監督はアジア・チャンピオンズリーグなど公式戦で３連敗を喫しても、「自分たちのプレーを続けていれば大丈夫」と選手を信じ続けていた。９季ぶりのリーグ制覇へ向け、開幕戦での復調は決して遅くはない。【鈴木英世】