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数ある賞の授賞式やレッドカーペット・イベントの中でも、アカデミー賞は特別。授賞式は、高価なドレスやジュエリーを身にまとった女優たちであふれる。当然ドレスやジュエリーのデザイナーたちにとっても絶好のパブリシティの機会となるので、スターに着用してもらおうと、こぞって高級な商品を貸し出す。
このドレスに関して、今年のアカデミー賞授賞式直後に不可解な事件が起こった。昨年『それでも夜は明ける』で助演女優賞を受賞し、今年の授賞式にプレゼンターとして参加したルピタ・ニョンゴのドレスが盗まれたのだ。
ニョンゴのドレスは全身に6000個の大粒の真珠があしらわれたカルバン・クラインのもので、レッドカーペットでもひと際目立ち、話題を集めた。ドレスは時価150万ドル(約1800万円*)と言われた。
ところが、このドレスが何者かによって盗まれ、そして数日後にまた戻って来るという事件があった。ニョンゴは授賞式前後、ハリウッドのロンドン・ホテルに宿泊していたのだが、ニョンゴの部屋に保管されていたこのドレスが盗まれたのは、授賞式2日後の24日(火)の午前8時から午後9時の間という。その後ロサンゼルス郡シェリフが捜査をしていたが、犯人は見つからないまま、その2日後にホテル内で、衣装カバーごと黒いゴミ袋に入った状態で戻って来た。犯人は特定されておらず、事件は解決していないが、カルバン・クライン側がこれ以上の追求を希望していないことから、ロサンゼルス郡シェリフも捜査を終了した。
ところが、この事件の犯人と名乗る者が、米エンタテインメント系ゴシップ・スクープの「TMZ」に電話をして、経緯の一部を語ったという。「TMZ」によると、犯人はホテルの防犯カメラの位置などを把握していて、一切映らないように計画。ニョンゴの部屋に入った時、ニョンゴはそこにいたという。ドレスは部屋の窓から外に投げ、別の者が受け取った。ドレスに付いていた真珠を2個鑑定に出したところ、偽物だということがわかり、価値がなかったのでドレスを返した、ということだ。
なんとも謎が多い事件だが、そもそも気になるのは、セキュリティ面だ。こういった高額のドレスやジュエリーには当然、保険がかけられている。筆者は今年、アカデミー賞授賞式のレッドカーペットに着用される20万ドル(約2400万円)相当のジュエリーを、ある有名ジュエリー・デザイナーから借りた。独自に保険を用意しようとしたところ、保険額の査定のために、店から保管場所までの距離と移動にかかる時間、引き取りと返却の正確な日時、移動に使用される車の種類、保管場所にいる人の構成、保管の仕方(金庫の有無)など、詳細な情報が必要だった。…