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PUMA CUP 2015 第20回全日本フットサル選手権大会は名古屋オーシャンズの3連覇で幕を閉じた。今大会を含めたシーズン4冠を成し遂げた彼らが“絶対王者”であることを改めて示し、それと同時に今大会は「Fリーグのカップ戦」の様相を呈していた。
その最大の理由は、今大会からFリーグ・プレーオフファイナルの1位名古屋と同2位のシュライカー大阪が決勝ラウンドから登場するレギュレーションに変更されたことにある。それにより、これまで1次ラウンドで見られていた「ワイルドカード争い」がなくなり、各グループ1位のみが決勝ラウンドへ進出となった。地域勢にとってFリーグを差し置いて1位になることは容易ではなく、壁がさらに高くなったといえる。
実際、1次ラウンドでFリーグが2チーム入ったグループは初戦で直接対決となり、その勝者が残りの試合を連勝して1位となった。そうした中で、なんとか地域の意地を示そうと奮闘したのが関東勢だった。ゾット 早稲田 フットサル クラブ(関東地域第1代表)は、敗退が決まっていた3戦目でアグレミーナ浜松と対戦し、「勝つことで、Fリーグやフットサル界に一石を投じたかった」(清野潤監督兼選手)と残り18秒での劇的な勝利を収めた。
またバサジィ大分への勝利で逆転1位が見えたFC mm(関東地域第3代表)は0-5と絶対絶命の状況から5点を奪い返して引き分けに持ち込んだ。バルドラール浦安セグンド(関東地域第2代表)も、1位を決めていたデウソン神戸と対戦した3戦目で、追い掛ける展開になりながらも終盤にドローに持ち込んだ。結果的には、FC mmが最も決勝ラウンドに近付いたチームだといえるが、過去の大会と比較しても地域勢がFリーグに一矢報いる試合は少なかった。Fリーグとの力量差はもちろんあるが、多くの面で地域チームにとって厳しい大会になっていたといえる。2010年大会以来の決勝ラウンドの8チームがすべてFリーグという状況がそれを如実に物語っている。
それと退団が発表されていた大分の小曽戸允哉や引退を表明していたペスカドーラ町田の大地悟など、今大会をもってチームを退団、現役を引退する選手が多いことも注目を集めた。日本代表でもある小曽戸の退団はファンやサポーターにも衝撃を与えたが、彼自身は、「最後まで自分らしく全力で戦う姿を見せて終わりたいと思っていた」と、準々決勝の名古屋戦でも気を吐き、敗戦後は涙ながらにサポーターの前で頭を下げた。…