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学割は主に交通機関の運賃に適用されることで有名ですが、現在では携帯電話やソフトウェア、ハードウェア、娯楽施設、飲食店等、その提供範囲は幅広くなっています。
しかしこの学割、基本的に交付されたその学生にしか適用にならないにもかかわらず、割引率が非常に高いことから悪用するケースが跡を絶ちません。特にこの時期は入学・卒業シーズンのため比較的、他の時期よりも多いようです。今回は、この学割を悪用した場合、どんな罪になるのか、今西隆彦弁護士に聞いてみました。
■学生証を悪用して、様々な学割サービスを利用すると懲役10年以下の詐欺罪が成立?!
『高校生、大学生が何かの施設を利用したり、サービスの提供を受けたりする場合、学生割引(学割)を受けることができる場合があります。通学定期や、テーマパークの割引、映画館やカラオケなどの学生料金などが典型的でしょうか。さて、学割を受けることができる多くの場合で、学生証を見せるように求められますが、学生ではない人が、学生証を使って学割を受けると、どういう罪に問われるでしょうか』(今西隆彦弁護士)
『そもそも学割が認められているのは、(おそらくですが)学生は電車やテーマパーク等のアミューズメント施設を利用する機会が社会人に比べて多い一方で、一般的にそれほど大きなお金を使える立場にないところから、そうした学生でも気軽に利用してもらえるように、学生に対して料金の割引を行ない、学生の利用者を増やそう、という目的があると思われます』(今西隆彦弁護士)
『そうすると、サービスを提供する側は、サービスの提供を受ける人が学生かどうか、に強い関心を持つ、ということになります。このような場合、学生でない人が、学生証を示して、相手方に提示した人が学生であると勘違いさせ、その人から学生だけが受けられるサービスの提供を受ける行為は、人を欺いて、財物又は利益を得たことになるので、詐欺罪(刑法第246条。10年以下の懲役)が成立することになります』(今西隆彦弁護士)
本人はちょっとした気持ちで悪用しているのかもしれませんが、実は10年以下の懲役もあり得る詐欺罪が成立すると、今西隆彦弁護士は言います。
■悪用するということを知っておきながら学生証を貸す場合、あるいは悪用をすすめたりした場合、何かの罪に問われるのか?!
『では、学生ではない人に対して、学生証が悪用されることを知りながら貸した人はどういう罪に問われるでしょうか。…