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【北京時事】中国で迫害を受け2012年5月に渡米した盲目の人権活動家、陳光誠氏(43)の回顧録(英語版)が、このほど米国で出版された。陳氏はこれに合わせ、インターネット電話で時事通信の取材に応じ、「共産党の人権迫害が想像を超えていること。さらにインターネットの発展で、中国の市民は自身の権利を獲得する努力を続けるなど覚醒しており、中国が必ず変革することを世界に認識してほしい」と語った。
回顧録は「赤脚弁護士(素足の弁護士)」。軟禁された山東省の農村から自力で脱出し、北京の米大使館に保護された後、クリントン米国務長官(当時)が北京を訪問する中で米中外交交渉が展開され、渡米する経緯などが記されている。今秋には日本語版も刊行される予定。
渡米から間もなく3年を迎える陳氏は、「中国の人権問題はどんどん厳しくなっている」と指摘。その理由として「自らの権利獲得に向けた民衆の努力が続くにつれ、共産党が危機感を強めて強圧的になったからだ」と語った。その上で「民衆がさらに反抗して抗争が激しくなる中、官と民の力関係に変化が生じており、この流れはもはや変えることはできない」との見方を示した。
さらに、習近平国家主席が展開する反腐敗闘争に関し「反腐敗を行っても、死にゆく党を救う方法をなくしている」と述べるとともに、「中国の問題は制度的な問題であり、権力への監督がなく、好き勝手に権力を乱用できる制度では(共産党体制は)長続きしないだろう」と解説した。習指導部が掲げる「法治」についても、「独裁の下で権力が党に集中し、党が国家の法律を凌駕(りょうが)する状態で、どんな法治があるというのか。中国に法治は存在しない」と批判した。
「将来的には中国に必ず戻る」と言い切った陳氏。日本に対しては、アジアの民主化プロセスで重要な役割を果たしてほしいと期待を示した。