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足を伸ばして座る大阪・新世界の幸運の神様「ビリケンさん」を立ち上がらせた像を制作し、東日本大震災の被災地などに届けている洋画家、稲岡博さん(65)(舞鶴市余部下)は、この日から、自宅で約40体(高さ10~80センチ)の像の公開を始めた。拳を突き上げたり、まわしを締めたりと様々な姿の像があり、稲岡さんは「見た人に希望を分けたい」と話している。
震災当日、舞鶴市内の友人宅でテレビに映る惨状を見ていた時だった。「こんな時に座ってて、どないすんねん。日本のために立ち上がってくれ」。友人が布製のビリケン像に向かって発した言葉で、稲岡さんは「立ちビリケン像」の制作を思いついた。
彫刻の経験はなかったが、紙粘土でかたどって金箔(きんぱく)や金色の塗料を塗り、これまで約120体の像を手がけた。このうち約70体を被災地の幼稚園や自治体などのほかに、近畿、中国地方の町おこし団体や商店街、要望のあった個人らに寄贈し、「希望を持てるようになった」と感謝されたという。
震災から4年がたち、舞鶴で震災への関心が薄らいでいるように感じ、手元に置いている像の公開を決意。自宅には、ほほ笑んだり、天を仰いだりしているビリケン像が並べられている。稲岡さんは「震災を忘れないために作っている。ライフワークとして続けたい」と力を込める。
公開は15日までの午前10時~午後4時。無料。問い合わせは、稲岡さん(090・5134・9849)。