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先週、セキュリティをテーマにしたパネルディスカッションのモデレーターを務めました。パネリストには、ソフトバンク・テクノロジーの辻伸弘さん、インターネットイニシアティブの根岸征史さん、ラックの川口洋さんという多忙な3人が登壇。なかなか顔を合わせた打ち合わせができず、事前の意識合わせには「クラウド」がとても役に立ちました。
●Googleドキュメントは単なる「無料Office」ではない
「Googleドキュメント」という、Googleが提供する無料サービスがあります。Googleアカウントがあれば、だれでも簡単にPCやスマホ、タブレット端末などで利用できるクラウド版のオフィススイートです。
「オンラインで意識を合わせるならチャットツールのほうが便利では?」という読者も多いかもしれません。確かに、Facebookメッセンジャーなどで「最初の話題はこれで行きましょう」「では私はこのネタをしゃべるので、いい振り方をしてください」なんていうやりとりをすれば、遠隔地でも打ち合わせができます。
しかし、メモをみんなで書き込み、全員がそれを見ながら進めれば意識合わせはもっと楽になります。何よりも打ち合わせが終わった後で、その内容を振り返ることも簡単です。
Googleドキュメントが優れているポイントは、1つの文書を参加者みんなで「共有」して、同時に編集が行えることです。画面上には異なる色に分かれた複数のカーソルが出現します。それぞれが参加者に割り当てられていて、誰かが書き込むとリアルタイムに同期されていきます。「ノート(コメント)」を使えば共同編集者に指示も出せます。
●部長、そのコピペ作業に意味がありますか?
ちょっとしたたとえ話をしましょう。あなたは3つの営業課を統括する部長です。それぞれの課長に、今月の売上をレポートしてもらう必要があります。
いままでのやり方だと、売上リポートのひな形を3つ“コピー”して、課長それぞれに「担当部分を埋めて、返信するように」という指示とともにファイルを添付して、メールを送っていました。でも、この方法では送られてきた3つのシートの数字を、誰かが1つのシートにまとめる必要があります。このコピペ作業でもし間違った場所に書き込んでしまったら大変です。
Googleドキュメントを使えば、3人の課長が1つの「スプレッドシート」を共有して、各々が好きなタイミングで情報を埋めていけばいいわけです。…