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2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック。東京・新宿区の国立競技場は既に聖火台が取り外され、重機を使った大がかりな解体作業が進んでいる。2019年春にはメイン会場となる新しい国立競技場が誕生する計画だ。
オリンピックの開催日が近づくにつれ、テレビや広告で目にするようになる五輪マーク。この五輪マークを使用できるのは、国際オリンピック委員会(IOC)や日本オリンピック委員会(JOC)、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の財政を支える公式パートナーだけだ。
オリンピックの公式パートナーは大きく3つに分けられる。IOCの財政を支える「TOPパートナー」、各国のオリンピック委員会、日本の場合はJOCと契約を結ぶ「JOCパートナー」そして開催国の大会組織委員会と結ぶ「大会パートナー」だ。基本的にはいずれも1業種1社に限定されている。
JX日鉱日石エネルギーは3月18日、石油・ガス・電気供給カテゴリーで、大会パートナーとしては国内最上位である「ゴールドパートナー」契約を結んだと発表。ゴールドパートナーは、アサヒビール、キヤノン、NEC、NTT、富士通に続き、6社目となった。
同社は原油、石炭、天然ガスなど、地球から得られるエネルギーをガソリンや灯油、ガス、電気と言ったエネルギーに変換して届ける総合エネルギー企業。1964年の東京オリンピックでも、聖火台の燃料を供給した。消えにくく、煙や臭いを抑えてほしいという要望に応えて、当時の技術で新しい灯油を開発した記録が社内に残っているという。大会組織委員会の森喜朗氏によると国立競技場に設置されていた聖火台は人気があり、展示させてほしいという要望が自治体から数多く寄せられたという。現在は宮城県石巻市にあり、今後は東日本大震災の各被災地などを巡る予定だ。
今回JX日鉱日石エネルギーは、大会関係車輌へのガソリン・軽油・水素、大会関係施設への石油・ガス・電気などの供給を通じて大会運営をサポートする。
また、森氏は「今回は特に水素エネルギーの供給という非常に重要な分野に取り組んでいただきます。水素社会の実現は誰もが望んでおり、大会を通じてこれを推進することは、大きな力になるでしょう」などと語った。