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フィギュアスケート界に新たな王子が躍り出た。
「彼の身長は、この1年半で15センチ以上伸びた。なにより驚異的な成長で、独走状態のプリンス羽生結弦に次ぐ存在として、メディアも飛びつきはじめています」(テレビ局ディレクター)
3月7日、世界ジュニア選手権で宇野昌磨(17)が初優勝した。小柄でまだあどけない表情と、競技で見せる大人びた表現力とのギャップで注目を集めている。
宇野はフィギュアスケート王国の名古屋出身。5歳の頃に遊びに行ったリンクで、浅田真央に声をかけられてスケートを始めたという。幼い頃からフィギュアファンの間では知られた存在だった。スポーツライターの青嶋ひろのさんはこう話す。
「名古屋でも男子スケーターは多くないのでアイスショーでもよく“ちびっこゲスト”として出演していました。小さい頃の彼は泣き虫で、関係者に彼の近況を聞くと必ず『昌磨君、頑張ってるよ。泣きながら』という言葉が返ってきていましたね。努力家で、習得に時間がかかる分、一度手にしたジャンプは試合でも失敗しない強さがあります」
とはいえ、ここまでの急成長は、周囲も予想していなかったという。昨シーズンまでの宇野は、4回転どころか3回転半(トリプルアクセル)も跳べなかったからだ。
「3回転半を3年以上練習してもできなかったので、正直、彼には難しいのではという声もありました。滑りや芸術性は素晴らしく、去年の世界ジュニア選手権は5位でしたが、3回転半ができないとそれ以上にはいけない」(青嶋さん)
そんな宇野が今シーズン、一気に躍進し、全日本選手権では羽生に次ぐ総合2位につけた。背景には、こんなことがあった。
「苦しくてしょうがない3回転半の練習の息抜きのような形で4回転をプレッシャーもなくやってみたら跳べたというんです。それで『4回転があるなら3回転半は急がなくても大丈夫』と楽な気持ちになったら、今度は3回転半も跳べるように。その両方を一挙に習得するとは、世界でもほぼ例のないことでしょう」(同)
“高橋大輔2世”とされ、表現力には定評があった宇野だけに、すでに「羽生超え」と先走る報道も。
「現時点ではやはり天才肌の羽生のほうが4回転もうまく、回数も跳べるので飛びぬけています。ただ、羽生は今季、手術やけがで体を酷使しすぎている。一方、宇野が芸術点を稼ぎ、4回転の精度が上がると勝負はわからない」(スポーツ記者)
天才か努力家か。氷上のプリンスたちから目が離せない。
※週刊朝日 2015年3月27日号