[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
英語でpay backと言えば「借りを返す」というような意味ですが、pay it forwardという言い方もあります。「恩送り」とでも訳せばいいのでしょうか。人から受けた恩を直接その人に返すのではなく、別の人に送るということです。
これを実践しているレストランのひとつに、米国フィラデルフィアの「ローザのピザ」があります。CNNニュースがレポートしています。(文:夢野響子)
■10か月で9000枚のピザが無料でまかなわれる
「ローザのピザ」は、これまでホームレスの人々に何千枚ものピザを無料で配ってきました。この店にピザを食べにくる顧客が、自主的に余分のピザ1枚分の代金を先払いしていくからです。オーナーのメイソン・ワークマンは、きっかけをこう説明します。
「ある日、ピザを食べに来た人が、1枚分余計に払っていったんだ。ピザを買うお金のない人用にって。同じようにしてこの10か月で、9000枚のピザが無料でホームレスにまかなわれた。もちろんホームレスのコミュニティは、ありがたく思っているよ」
「ローザのピザ」の店内には、壁はもちろんペットボトルの冷蔵庫の側面やカウンターにも、色とりどりの付せんが所せましと貼られています。実にカラフルです。近づいてみると、先払いしていく人がホームレスに向けて書き置いていったことが分かります。
「助け合おう」
「あなたのことを気にかけている」
「神の恵みがあるように」
店内にいた女性は「自分用にピザを1枚、それからホームレス用に1枚。社会に恩返ししたいもの」と動機を語ります。メイソンが「これはクールだね」と言って指差したメモには「Eat up & Don’t give up (とにかく食べて、諦めるんじゃない)」と書かれていました。
■壁のメッセージで「心を温められる」のが最高
彼は、自分の母親の名前を付けたこのレストランを経営するために、元の仕事を退職しました。彼はこれを「エレガントな飢え対策」と呼んでいます。
「国内には数えきれない数のレストランがあるんだから、食べる物のない人にすぐ食べ物を供給することができる。みんながこの方法を実行すれば、飢えの問題なんてすぐに解決できるんだから、これを他のレストランにも受け入れてほしい」
壁に貼られた紫色のメモにぎっしり書き込まれた文字を、指で追いながら読んでいるのは、ホームレスのマイケル・ロドリゲス。そこには「あなたたちが感じていることは、私には想像もつかないんだろうと思うと、申し訳なく思います」と書かれています。…