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東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価、金価格などの指数に連動するETF( Exchange Trade Fund)は、値動きや損益が把握しやすく、投資家にも人気を集めている。数千円からの少額投資が可能な上、日本株のほか外国株やREIT(不動産投資信託)に連動する商品もあり、分散投資もできる。さらに今、株価が上昇トレンドの中、より大きな利益が期待できるレバレッジをかけたETFが注目されている。今回はその特徴と理由を探っていきたい。
■レバレッジをかけたETF
まず、レバレッジ型ETFは、、TOPIXなど原指標の日々の変動率に一定の倍数を乗じて算出される指標(レバレッジ型指標)に連動する。TOPIXレバレッジ(2倍)指数を例に説明すると、この指数はTOPIXが10%上がったら20%上昇し、TOPIXが10%下落したら20%下がる動きをするよう計算されている。よって、株価が上昇するトレンドでは非常に有効な投資戦略といえる。値動きが日々の変動率の2倍となるように算出されているため、前営業日と比較するとその変動率はTOPIXの2倍となるが、2営業日以上離れた日との比較においては、複利効果により、TOPIXの変動率の2倍超又は未満となる場合がある。特に、TOPIXが上昇・下落を相互に繰り返す場合には、上記の複利効果によりTOPIXレバレッジ(2倍)指数は逓減していくという特性があるため、このようなケースでは、投資者は利益を得にくくなってしまうので注意が必要だ。
■ストップ高、安の場合は、理論価格とのかい離も
また、上場投資信託という性質上、呼値の制限値幅があることにも注意したい。対象とするレバレッジ型指標には、制限値幅が存在しないため、市場の動きが激しく、ETFやETNの当日の呼値の制限値幅の上限もしくは下限価格(ストップ高もしくはストップ安)以上の変動があった場合、市場価格と理論価格にかい離が生じ、理論価格に近い価格での売買ができなくなる可能性がある。このようなかい離はレバレッジ型ETFだけでなく、その他のETF、ETNでもあり得るものであるが、レバレッジをかけているという点から、可能性はより高くなる。
■上昇トレンドではベストな選択か
これらの特徴から、注目されている理由は、昨今の先進国の株式相場上昇によるものと考えられる。ダウ平均株価(30種)が史上最高値を更新し、日経平均株価も15年ぶりの高値水準となるなど、少しでもリターンを増やしたいという投資家のスタンスが、取引増加につながる要因と言える。…