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春節(旧正月)で日本に遊びにきた中国人観光客の「爆買」によって炊飯器が飛ぶように売れている。
ご存じのように、爆買とは中国人たちが潤沢な資金を手元に文字通り爆発的に渡航先でショッピングに興じること。「爆買」は主に銀座などで行われているのだが、免税品やら家電量販店の免税コーナーではもっぱら4万~7万円という価格帯の高級炊飯器がターゲットになっており、1~2月は前年同時期の2~3倍は売れているらしい。
例えば、パナソニックと東芝ライフスタイルの販売台数は前年の約3倍。象印マホービンも2月20日までの3カ月間の販売台数が前年の2倍超に膨らんだそうで、売れ線は電磁力で釜全体を加熱するIHタイプ。おいしいご飯を炊けるということで話題になっているんだとか。
そんなことを聞くと、「日本のことをやいのやいの言うけれど、やはり中国の人たちだって日本の技術力を高く評価している」なんて誇らしげに思うかもしれないが、一概にそうとは言いきれない。
実は日本メーカーの炊飯器というのは中国市場でもごく普通に売られているのだが、そこまでじゃんじゃん売れているとは言い難い状況なのだ。
現在、中国の炊飯器市場では二極化がすすんでいる。北京商報が伝えたところによると、200~800人民元(約3800~1万5000円)の低価格の製品が手堅く売れており、こちらでトップシェアを誇っているのは「美的」というかつて日本の三洋電機と技術提携をしていた中国企業である。一方で外資系を中心に3000人民元(5万7000円)以上の高付加価値製品も好調な売れ行きを見せている。このハイエンドマーケットで、日本製炊飯器もライバルたちに負けじと善戦しているが、パナソニック製炊飯器がシェア50%を誇るインドと比較しても「バカ売れ」というほどでもない。一部から支持されているが、まあまあに売れているという感じだ。
中国市場ではそこまでバカ売れしていないものが、免税店で飛ぶように売れる。このような日本製炊飯器の特徴を考えると、「ブランド」という言葉が浮かび上がる。
よく耳にするが、中国では「日本製」というだけで価値がある。
中国人の知り合い何人かになぜ日本の炊飯器がそんなにいいのかと聞いたところ、「釜」を挙げる人が多かった。例えば、中国本土でも人気の三菱IHジャーには「本炭釜」という純度99.9%の炭素粉末を圧縮し、最高約3000度で焼成したものを材料とした炭釜がウリなのだが、これは「職人が丹精込めてひとつひとつ削り出した」という。…