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京都市から派遣されている土居厚子さん=2月12日、岩手県陸前高田市役所
東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県に全国自治体から派遣されている応援職員。慣れない土地での暮らしや業務量の多さに、押しつぶされそうになることもある。一方で、住民からの感謝にやりがいを感じたり、全国から集まる職員同士の交流に刺激を受けたりする機会も多い。
岩手県陸前高田市に京都市から派遣された土居厚子さん(56)は、後期高齢者医療保険の手続き業務に当たっている。派遣当初は、同じ部署の同僚が少なく、保険関係の電算システムも元の職場と異なる中で戸惑いを感じた。応援職員用の仮設宿舎には女性は一人。孤独感もあったという。けれども、関西弁に気付いた市民から「遠い所に来てくれてありがとう」と声を掛けられたりする瞬間にやりがいを感じるという。4月に派遣元に戻っても「(陸前高田市をはじめ東北の人々が)復興に向けて頑張っていることを伝えたい」と話す。
兵庫県尼崎市から派遣されている堀江史朗さん=2月6日、宮城県気仙沼市役所
宮城県気仙沼市に兵庫県尼崎市から派遣された堀江史朗さん(55)は、20年前に阪神・淡路大震災で被災し、全国の自治体やボランティアから支援を受けた経験を持つ。今回は恩返しの意味も込め派遣に志願、住民税や軽自動車税の収納業務などに当たる。
人手が足りず、各種税の納付期には「倒れるかな」と思うほどの忙しさだったが、職場一丸となって何とか乗り切った。もう少しだけ手助けできればと、3月末までだった派遣期間の半年延長を決めた。「いろんな人との出会いもあるし、(応援の)経験はどこかで役に立つことがある」と、若手にも応募してほしいと考えている。
福島県広野町復興企画課に愛知県清須市から派遣され、災害公営住宅建設など復興業務全般に携わる後藤純哉さん(32)。「(周囲から)震災時の貴重な体験談を聞かせてもらったり、全国各地から支援に来ている職員からそれぞれの仕事のやり方を教えてもらえたりすることも恵まれている」と語る。派遣元に帰っても、この業務経験が将来の東海地震の際などに役立つと確信している。