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免震装置90基中83基が不正認定…長野市庁舎

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免震装置90基中83基が不正認定…長野市庁舎

 免震装置90基中83基が不正認定…長野市庁舎

 東洋ゴム工業(大阪市)の建築用免震ゴムを使った建物について、国土交通省が強度の確認を求めている問題で、長野県内でも建設中の長野市の新市庁舎・市芸術館1棟で、この免震ゴムが使われていることが15日分かった。

  市によると、同社のゴムを使った免震装置90基が、地上8階、地下2階の建物全体を支える構造。今回、ゴムの性能にばらつきが大きく、国が定める許容範囲を超え、強度不足の可能性が指摘されている。うち83基は、同社がデータを改ざんして不正に性能認定を受けた製品だった。13日に同省から連絡があり、市が同社に問い合わせて確認した。

  同社は「今回の免震ゴムを使用しても建物全体の耐震性は維持できる場合がある。問題があれば装置交換などの対応を取る」としている。交換する場合でも、建物の解体や建て替えは不要という。

  市庁舎・市芸術館整備では、労務費の上昇や作業員不足などで工事が8か月遅れ、完成は11月末の予定だ。市は16日以降、装置の交換が必要かどうか検証に入るが、交換で工期がさらに伸びると、作曲家・久石譲さんが芸術監督を務める同館の開館が遅れる可能性も。

  加藤久雄市長は同日の取材に「完成が遅れては困る。まずは検証の結果を待ちたい」と困惑していた。

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