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京都大学などは27日、この200年間で北海道の開発が進み、ヒグマの食生活がエゾシカやサケなどの肉食からフキやヤマブドウなどの植物へ急速に草食化していると発表した。
研究グループによると、ヒグマは「日和見的な雑食性」と言って食物資源に応じて食生活を変化させる特性があり、周囲の環境に影響されやすい。
普通はサケやエゾシカを主食としているイメージだが、北海道ではフキやセリ科の草木、ヤマブドウやサルナシの果実など植物中心の食生活となっている。
こうした状況に疑問を持っていた研究グループでは、北海道の東部と南部で各時代のヒグマの骨を調査。すると、道東では1920年以前から1996年までにサケの利用割合が19%から8%までに減少し、エゾシカや昆虫などの陸上動物は64%から8%にまで減っていたこともわかった。
また道南地域でも陸上動物の利用割合が56%から5%にまで激減しており、こうした食生活の変化した時期は、明治政府による北海道開発の本格化時期と一致しているという。
研究グループは「今後ヒグマの保全や食物網構造の修復を検討するためには、より具体的な原因を明らかにする必要があります」としている。