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静岡県伊豆の国市の史跡「韮山反射炉」で15日、防火訓練が行われる。
反射炉は、高熱で金属を溶かして大砲などを造るものだけに耐熱性が極めて高い。焼失の心配はまずないが、目指す世界文化遺産登録を実現するためには、定期的な訓練が必要になったという。
訓練は同日午前、地元消防署と消防団、市職員が参加する。たばこの不始末で近くの梅林から出火し、反射炉などに延焼拡大の危険が迫った――との想定で実施する。
市によると、これまで、反射炉での防火訓練はほとんど行われたことがなかった。石炭などを燃やす炉内の温度は1000度超になるため、耐火レンガと石材で出来ており「燃える心配がない」(市世界遺産推進課)からだ。訓練はもちろん、文化財を守る放水銃の設置もなかった。
だが、反射炉は今、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つとして世界文化遺産登録を目指している。国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)へ昨年1月に提出した保全計画書では、他の遺産群と同様に防火対策をすることにもなっている。訪れる観光客が増えてきたこともあり、放水を含む異例の訓練を行うことになった。
小野登志子市長は「燃えない反射炉で放水訓練をするのも変な気がするが、訪れる人の安全確保につながると思えば、無駄にはならないはず」としている。