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日本政府観光局(JINTO)は、2月の訪日外客数が、前年同月比57.6%増の「138万7000人」となったと発表した。これまで2 月として過去最高だった昨年の「88万人」を50万人以上、上回っただけでなく、単月として過去最高だった昨年10月も軽く越え、年間を通じた「単月過去最高」を記録した。外国人観光客数は、12ヶ月連続で月間100 万人を達成している。
円安に加え、昨夏に東南アジア諸国を対象に行われた「ビザの緩和」、化粧品や日用品への「消費税免税制度の拡充」なども好影響。2月は中華系エリアの「旧正月休暇」も重なり、中華圏から多くの人々が日本を訪れた。旧正月の時期は国・地域により異なるが、今年は2月中旬~下旬。観光客の多くが2月下旬に集中した。中国、香港は単月として過去最高を記録。百貨店業界では、2月の外国人観光客による売上高が、単月として初めて150億円台を突破している。アジアからの観光客が家電製品や日用品、高級ブランド品などを「爆買い」をしているとの報道も盛り上がった。
アジア以外の地域はどうか。欧米各国からの観光客も順調だ。オーストラリア、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなど、いずれも大幅に伸び、ロシアを除く19エリアが「2月として過去最高」を記録した。オーストラリアからは、スキーを目的とした訪日旅行が増加。前年同月比14%増の3万300人で、2月として過去最高となっている。米国も前年同月比 13.8%増の 5万9200人で、2月としては過去最高だった。円安の定着も大きいようだ。
フランス人観光客も、前年同月比35.1%増と大幅増で、2月として過去最高を記録している。これまで、2月の過去最高は2008年の9205人だったが、それを軽く上回る1万2000人。フランスと日本を結ぶ航空路線が充実し、積極的にプロモーションを展開した影響もあるようだ。今後のインバウンド消費を盛り上げるには、アジア圏からの「爆買い」に期待するだけでなく、世界各国から継続的に、日本を訪れてもらえるようなインフラ整備とマーケティングが重要になってくるだろう。(編集担当:北条かや)