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英バース大と東京医科歯科大などの国際研究チームは、重力に抗して臓器を立体的に形成し、正しく配置する上で重要な役割を果たす遺伝子を特定したと発表した。成果は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)などを使った立体的な人工臓器の実現にも役立つという。論文は17日、英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
バース大再生医学研究所の清木誠研究室長と医科歯科大の仁科博史教授らは、メダカのさまざまな遺伝子を傷つけて発生させた変異体の中から、組織の構造を維持できず、身体が扁平(へんぺい)になる変異体を発見。「ヒラメ変異体」と名付けた。
ヒラメ変異体は、YAPと呼ばれる遺伝子に異常があった。この遺伝子はこれまで、臓器のサイズ制御や、発がんへの関与が知られていたが、研究チームは新たに、YAP遺伝子が細胞の骨組みを作るアクトミオシンというたんぱく質や、細胞同士をくっつける細胞接着分子の制御に関わっていることを発見。YAPの異常により、臓器などの組織が、重力に逆らって形を維持できなくなるほか、体内の適切な場所への配置ができなくなることも分かった。