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2月22日、日曜日。中心部の駅前に歓楽街、沿岸部に工場地帯の広がる関西地方某市の税務署に設けられた臨時相談窓口には市民が列をなしていた。
「これもあきまへんの?」
「そんな殺生な」
「冷たいこといわんといてぇな」
テーブルを並べて急設した窓口では「頼んますわ」と両手を合わせる市民の姿もあった。
同署によれば確定申告期間中は1日あたり500人以上が相談のため来庁する見込みだといい、この日も3階の相談会場まで1階から行列が連なり、署内には白や緑のジャンパーを着た職員30人ほどが整理券配布などに動き回っていた。大阪市内に事務所を持つ税理士はこういう。
「東京勤務の経験もありますが、関東と関西では税務署の気質が違う。
東京はダメなものはダメだけど、関西は人情味のある国税官がいて、折衝すると『ほな、いくらなら払えます?』となることがある。市民も“交渉”に力を入れる」
冒頭の某市税務署から渋い表情で出てきた地元商店店主の50代男性が語る。
「今日はカミさんと医療費の相談に来たんや。まぶたを二重にした手術費用を控除に入れたいと粘ったけど、美容整形はアカンの一点張りや。
職員から『奥さんが綺麗になったんやから良かったやん』といわれて、カミさんの機嫌がようなってもうてな。敵さんもなかなかやりよるわ」
※週刊ポスト2015年3月20日号