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国の文化審議会が13日、長崎県諫早市に伝わる指字式電信機「ヱーセルテレカラフ」を国の重要文化財に指定するよう答申した。指定されれば、同市では眼鏡橋に次いで2例目で、地元に喜びが広がった。【武内靖広】
ヱーセルテレカラフは、幕末の国産電信機として現存する唯一のもので、有線でつないだ送信機と受信機の2台の間で文字を伝達する。送信機のイロハ48文字を記した円盤を指で回転させて伝えたい文字に合わせると、受信機の円盤の矢印が同じ文字で止まる仕組み。
佐賀藩精煉(せいれん)方の中村奇輔(きすけ)が設計、製作したと考えられている。諫早市の個人所有の品を、市が寄託を受けて市美術・歴史館で収蔵している。
市や同館によると、精煉方は大砲や火薬など西洋技術を研究しており、ヱーセルテレカラフは実用性より技術力をアピールするために製作したのではないか、という。現物は指定調査のため、文化庁に貸し出し中だが、来館者が実際に操作できるレプリカを同館に展示しており、人気を集めている。
答申について、宮本明雄市長は「大変うれしく思う。郷土の宝として大切に保存していきたい。近いうちに他の関連資料と併せて企画展を実施し、皆様にご覧いただきたい」とコメントした。