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東日本大震災の津波で74人の児童が犠牲になった宮城県石巻市立大川小の仮設校舎で9日、新入生3人を迎える入学式があった。その1人、平塚小瑛(さえ)ちゃん(6)は6年生だった姉の小晴(こはる)さん(当時12歳)を亡くした。小晴さんは10歳離れた妹のために絵本を描き「元気な子に育ってね。ずうっと空から見てるよ」とメッセージを残していた。家族みんなに見守られ、小瑛ちゃんは元気よく式に臨んだ。
【「空から見てるよ」】小晴さんが小瑛ちゃんのために描いた絵本
新入生代表で校長から教科書を受け取った小瑛ちゃんは「緊張した」。式を終え、父真一郎さん(48)、母なおみさん(41)、同小5年の兄冬真(とうま)君(10)に囲まれ、「お兄ちゃんたちとドッジボールして、友達をたくさん作りたい」とうれしそうに話した。
小晴さんは2009年の夏休み、生後約11カ月だった小瑛ちゃんのために絵本を作った。赤ちゃんだけに見える妖精が友達になり、小瑛ちゃんを笑わせ、つかまり立ちや歩こうとする姿を近くで見守るストーリー。真一郎さんは「幼かった小瑛のために残してくれた。いつも家族全員を見守ってくれていると感じる」。
最後に妖精は、1歳になった小瑛ちゃんに「空から見てるよ」と言い残して飛び立つ。そして小晴さんは自らの言葉で「大好きな妹へ みんなは大切にあなたのことを思っているよ」「妹にいつかこの本を読んでもらって自分のそんざいについて考えてもらいたいです」とつづっている。
小瑛ちゃんは「お姉ちゃんは抱っこしてくれて優しかった。写真もかわいくて好き」。なおみさんに「お姉ちゃんみたいになりたい?」と聞かれると、「うん」とはにかんだ。なおみさんは「お姉ちゃんの分まで、なんて思わなくていい。ただ6年間、元気に学校に通ってほしい。お姉ちゃんが着られなかったはかまを卒業式で着てもらえたら」と話した。【百武信幸】