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これほど愉快なダンディーボーイはどの星から来たのだろうか? 音楽、バラエティから、演技にまで活動の幅を広げたSUPER JUNIOR-Mのヘンリー。彼と共に過ごした暖かい春の日の撮影現場。
My special Life
香港出身の父と台湾出身の母の間に生まれたカナダ国籍のヘンリー(25)は、デビュー前までカナダで育った。韓国語がつたないのは当然だ。彼に会う前、バラエティで見せる突飛な姿を思い出し、果たして質問を正しく理解して答えることができるのか心配になった。しかしインタビュー当日、彼を配慮するつもりでゆっくりと尋ねた質問に、文脈にぴったり合った適切な言葉で返すのはもちろん、自分のエピソードを誰より面白く語ってくれた。そして、撮影現場にいた全ての人はヘンリーの話に耳を傾け始めた。
―もう20代半ばですが、童顔ですね。
ヘンリー:ありがとうございます(笑) 若く見える外見のおかげか、たくさんの方が僕を気楽に、身近に感じてくださっているようです。スーパーに行くと、おばさんたちが食べ物をたくさんくれますが、すごく嬉しいです。
―昨年「MBC芸能大賞」で新人賞を受賞しました。受賞の感想の中でうつ病が治ったおばさんの話が感動的でした。
ヘンリー:これまでテレビに出るのは自分のためにすることだと思っていました。僕がやりたいからステージに立ち、バラエティにも出演するのだと考えていました。ところがある日、偶然あるおばさんとお話する機会がありました。おばさんはいつも悲しくて憂鬱だったそうですが、MBC「僕らの日曜の夜-リアル入隊プロジェクト本物の男」を見てうつ病が治ったと言いました。そのとき、何だかものすごくやりがいを感じました。
―そんなことを考えたことがすごいです。ところで、一人でよく出かける方ですか?
ヘンリー:一人でよく歩き回ります。建大(コンデ)の方に羊串が美味しいお店があるんですが、その日もそこに行っていたんです(笑)
―バラエティ番組で見るヘンリーはいつも明るいです。普段の性格はどうですか?
ヘンリー:少しムードメーカーです。僕が悲しければ人々も悲しむ気がして、いつも明るい姿だけを見せたいと思ったんです。最初は歌手はバラエティに出演しなくていいと思っていましたが、先ほど話したおばさんのおかげで考えが変わりました。バラエティがどれほど重要なのかに気付きました。僕を見てたくさんの人々が喜びを感じて、人々を楽しませることができれば、いくらでも僕の姿をそのままお見せしたいと思います。でも、音楽をする時は、ものすごく真剣に徹底的にやります。ツーフェイスの人です(笑)
―自分だけのストレス解消法はありますか?
ヘンリー:曲を作ることです。実は、昨日の夜も曲を作りました。一度聴いてみますか?(笑) 以前はトレンドに合わせて曲を書いていました。周りにもたくさん気を遣いましたし。でも、これからは自分が伝えたいことを曲にしようと思っています。この間、フィリピンで大変な暮らしをしている人たちを見ながら、彼らを助けてあげられる歌を作りたいと思いました。彼らの力になれる歌のようなものです。あるいは、母と関連した歌を作りたいです。主に若い人たちが僕の歌をよく聴いているので「お母さんの言うことをよく聞きなさい」という内容の歌です。
―大学時代の専攻がバイオリン、副専攻はピアノだったと知られています。他にも演奏できる楽器はありますか?
ヘンリー:父がサックスを演奏していて、僕も自然にできるようになりました。中学時代はドラムもやっていました。
―プロ級のバイオリンの演奏力に加え、料理も上手く、6ヶ国語まで堪能です。まさに何でもできる完璧な男です。
ヘンリー:違います。最近ますます英語を忘れています。言語習慣がおかしくなって、韓国語と英語を半分ずつ混ぜて使います。例えば「I’m soじれったい。I’m so別に」というふうに言います(笑) 夢でも韓国語が出てくるし。確かに頭の中では英語で考えていますが、しゃべるのは韓国語です。本当に不思議です。
―妹さんが元ミス・トロントで、3ヶ国語が話せる逸材です。
ヘンリー:ミス・トロントになったのは、後で写真を見て知りました。兄として申し訳ない部分です。若い頃から芸能界で活動してきたので、一緒に過ごせる時間がありませんでした。妹が何色が好きなのか、どんな食べ物が好きなのかも知りません。
―家族と離れて暮らしています。すごく会いたいでしょうね。
ヘンリー:当たり前です。これから家族と一緒にいられれば、その時間を大切にします。母に言われることは全部します。
―ヘンリーを見ていると、和やかな家庭で愛されて育ったような感じがします。
ヘンリー:僕は本当に運がいいと思います。家族がみんな僕のことを愛してくれてますから。
―昨年12月31日、三成(サムソン)駅でお菓子を売っているおばあさんに商品券を渡している写真がSNSで拡散されました。
ヘンリー:友達と地下鉄に乗ろうと階段を降りていた時、片側におばあさんが座っていました。その瞬間は通り過ぎましたが、なぜか何度も思い出しました。年末だからそうだったのかもしれません。財布を開けてみたら現金はなく、商品券がたった1枚あるだけでした。ひょっとしたら使い方をご存知ないかもしれないと思って丁寧に説明してあげました。
―おばあさんに何か言われましたか?
ヘンリー:おばあさんが「身体に気をつけて。新年おめでとう」と言ってくれました。そして棒菓子を2本くれました。人々は僕がおばあさんを助けてあげたと思っていますが、僕は少し違います。むしろ、おばあさんが僕を助けてくださったと思っています。その時、目に見えない温かい何かをもらったような気がしたんです。
―MBC「本物の男」の話は欠かせません。撮影中、最も大変だった時と、最も良かった時を挙げてください。
ヘンリー:訓練も大変ですが、軍隊にいることそのものが大変です。最も大変だった時は、初めて軍隊に入った時です。うわー! 絶対に忘れられません。本当に衝撃的だったんです。一番良かった時は、一緒に苦労した皆さんとの絆が強まった瞬間です。そして訓練所で一緒に苦労した皆さんと別れる時の悲しみ。経験していない方々はご存知ないと思います。
―それでも、どんどん慣れていく様子を見せてくれました。
ヘンリー:いえいえ。たぶん一生かけても慣れないだろうと思います(笑)
―軍隊で深い友情を感じたのはいつでしたか?
ヘンリー:軍隊では、諦めたくなる瞬間がたくさんあります。大変で家に帰りたくなりますが、その度にそばにいる人々が有難く僕を慰め、助けてくれました。不思議なことにその力をもらえると見事に成功するようになります。そのとき深い友情を感じました。
―「本物の男」に出演してから、一番変わったことは何ですか?
ヘンリー:人々が僕を見て気付いてくれます。僕も自分の新しい一面を見つけることができて良かったです。自分があんなにたくさんの表情をすることも知らなかったし、変わった人であることも知りませんでした。しばらく前に引越ししたんですが、軍隊に行ってきたので新しい家では何でもきれいに並べて整理しますし、インテリアにも興味を持ち始めました。ゲームやスポーツのような趣味はなく、もっぱら音楽ばかりをしていましたが、最近では家具も自分でデザインして、木を選んで作ることにハマりました。
―バラエティ番組に出演してから、ご両親の反応はどうですか?
ヘンリー:氷水に入った時、母からやらないで欲しいと言われました。でも、番組で服をたたんでいるのを見て「続けなさい」と言いました(笑) バラエティ番組に対して、親はいつもふざけないで真剣にやりなさいと言います。オーケストラを題材にしたバラエティを見た時、一番喜んでいました。
―Mnetのミュージックドラマ「七転び八起き、ク・ヘラ」に出演中です。演技は難しくありませんか?
ヘンリー:難しいですが、面白いです。以前は演技する時に中国語や英語を話していましたが、今回は韓国語なので少し難しいです。でも、新しい挑戦なので、本当に良いです。
―撮影現場はどうですか?
ヘンリー:毎日一緒にいるので、俳優同士すごく仲良くなりました。撮影現場の雰囲気も良くて、皆楽しく撮影しています。特に歌や楽器が堪能な出演者が多くて、お互いに学ぶことができて良かったです。それから、韓国の歌を編曲して歌っているうちに、これまでよく知らなかった曲をたくさん知るようになりました。このドラマは後々、曲を作ることにもとても役に立つと思います。
―音楽シーンで積極的に意見を出していると聞きました。どんな部分で意見を出しますか?
ヘンリー:音楽監督がいらっしゃるので実際に曲を作ったり、自分で編曲したりすることはありませんが、楽器を演奏する時に色々なスタイルを試してみたり、即興で演奏してみたりして監督と意見を交わします。その後すぐにライブで演奏し、歌も歌います。
―ドラマに登場するヘンリー・チェンタオは楽天的で自由奔放な性格のミュージシャンです。本人と似た部分が多いと思います。
ヘンリー:役名自体がヘンリーなので、本当に自分のように感じています。だから、撮影するときも実際にこんな状況だったら僕はこうするだろうという感じで演じるようになります。
―先日、涙を流す演技で好評を得ました。どんな気分でしたか?
ヘンリー:そのシーンには僕の真心が込められています。本当です。台詞にも僕の意見が少し入っているんです。演技しているうちに本当に母のことが思い浮かんだし、会いたくて自然に涙が出ました。
―どんなタイプの女性が好きですか?
ヘンリー:生涯の女を探すと考えるのではなく、僕の女が探しているその男になると考えています。そして将来僕の女に出会ったら、堂々と「君に会う前に準備した。君にとって素敵な男になる」と言います。
―SM所属アーティストの中で誰と一番仲がいいですか?
ヘンリー:SUPER JUNIORの兄さんたち皆と仲良くしていますし、f(x)のエンバとも仲がいいです。
―自身を含め、バラエティで活躍している芸能人の中で面白いと思う人を挙げてください。
ヘンリー:まずバラエティは、その人そのものが面白くなければならないと思います。そう考えると、SUPER JUNIORの兄さんたちはうまくやっていると思います。ある意味僕もその兄さんたちから全て学んだようなものです。僕は特にシウォン兄さんが面白いと思います。一緒に中国で暮らしたことがありますが、行動一つ一つが面白い兄さんです。ハリウッド俳優のようにかっこよく服を脱いで投げた後、コーヒーを飲みながら新聞を読んでいましたが、その姿がかっこよかったし、面白かったです。
―韓国での生活はどうですか?
ヘンリー:僕にとって韓国はもう外国ではなく、我が家のような感じです。実は、最初は韓国語や文化に慣れるのがすごく難しくて大変でした。でも今は礼儀作法を身に着けて大人たちともうまく接することができるようになりました。韓国の文化にどんどん適応していって、今では韓国での生活が大好きです。
―韓国のどういうところが一番好きですか?
ヘンリー:24時間やっている出前の店です。韓国には何でも出前できます。本当に最高です。特に豚族やポッサ(茹でた豚バラ肉や肩ロース肉を薄切りにし、塩漬けにした白菜やサンチュ、エゴマの葉などの葉野菜で包んで食べる料理)は本当に美味しいです。
―韓国語の発音の中で難しいものはありませんか?
ヘンリー:僕の場合、発音よりもイントネーションが難しいです。僕が話しているのを聞くと、まだ外国人がしゃべっている感じがするでしょう? 自然に話したいのですが、なかなかできません。
―歌手ヘンリーの姿はいつ見られるでしょうか?
ヘンリー:今も作業しています。良い曲が出てくる瞬間、かっこよく登場します。
―ハート型の鼻の穴が本当に印象的です。
ヘンリー:そうです。メンバーたちがお前の鼻の穴がハートの形をしていると言ってくれました。街を歩いているとき、ファンたちに「鼻の穴、一度だけ見せてください」と言われたら、鼻を一度上げてあげます。
―ヘンリーにとって音楽とは何ですか?
ヘンリー:生まれたときから音楽は僕のそばから離れたことがありませんでした。人々が毎日歩いているように音楽もいつも僕についている存在だと思います。もう一つ、音楽はまた違うチャンスです。僕の音楽を聴いた人々を喜ばすことができるチャンスです。
―これからどんな人になりたいですか?
ヘンリー:人々の役に立ついい人になりたいです。良い息子、兄、弟、夫、父親です。
エディター:ユ・ヨンジン、インタビュー:キム・ソジョン、フォトグラファー:ユ・チャンファン(Avril Studio)、オフショットフォトグラファー:アン・ソンフ、スタイリスト:キム・ギドン(KD COMPANY)、ヘア:ジウン(The J Hair Makeup)、メイクアップ:ヘラン(The J Hair Makeup)