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[写真]長野駅で金沢行き一番列車「はくたか591号」の発車合図をする加藤久雄長野市長(左)と大峽和志長野駅長
北陸新幹線の長野~金沢延伸区間が14日、開業しました。東京~金沢間は最高速度260キロ、2時間28分で、1時間20分余の短縮。首都圏と長野、上越、北陸、関西圏を結ぶ高速・幹線鉄道網の整備が一段と進みました。情報、人の交流促進や観光の地域間競争・連携の拡大で関係地域の活性化が期待されています。
金沢延伸の基点となるJR長野駅ではこの日午前6時前から出発式があり、6時11分発金沢行き「はくたか591号」をテープカットや記念撮影で祝いました。
東京~金沢が最短2時間28分
[写真]阿部守一長野県知事らが金沢延伸へテープカット
国交省の本田勝事務次官や阿部守一長野県知事らが「延伸により、沿線・関係地域の発展を期待したい」「北陸がいよいよ“近くて近い”関係になる。北しなの線をJRから引き継ぐ第三セクターのしなの鉄道とともに地域を盛り上げていきたい」とあいさつ。反対側ホームなどに集まった市民や乗客が盛んにカメラのシャッターを切っていました
一番列車を見送った長野市内の男性(23)は「金沢に行ってみたい。何か興味深いものが見つかるかも」と話し、朝のジョギング途中にホームに入ったという男性会社員(45)は「北陸はこれまで遠すぎました。兼六園を見たり、おいしいものを食べたい。長野は通過点になるという懸念もあるようだがそんなことはありません。信州も善光寺に人を迎え、スキー、登山を楽しむ魅力ある地域として自信を持ちたい」と話していました。また、20代の会社員女性2人は「富山のおいしい魚が食べたい。長野も頑張っているけれど、金沢や富山の魅力も大きいです」と、期待していました。
「かがやき」など4つのタイプ
北陸新幹線は、東海道新幹線と並び首都圏と関西圏を結ぶ延長約700キロの計画で、長野冬季五輪の前年の平成9(1997)年10月に東京~長野間が開業。その後長野県内の飯山、新潟県内の上越妙高、糸魚川、富山県内の黒部宇奈月温泉、富山、新高岡の各駅を経て石川県の金沢に至る建設を進めていました。
速達タイプの列車「かがやき」は東京~金沢間10往復、停車タイプの「はくたか」は同14往復と長野~金沢間に1往復、東京~長野間の「あさま」は16往復、富山~金沢間のシャトルタイプ「つるぎ」は18往復します。金沢延伸の基点となった長野駅にはこれまでの27本を大幅に上回る41本が停車します。
沿線の時間短縮は、在来線の上越経由がネックになっていた長野へのメリットも大きく、長野~金沢間が約2時間の大幅短縮になります。長野~上越間も近距離でありながら富山~東京間とほぼ同じ約1時間の短縮です。
沿線各県は、首都圏や関西とも近くなる金沢までの延伸効果に期待し、県によっては100億円近い波及効果を試算。誘客対策などで各県がしのぎを削り、商工会議所なども含め戦略を練っています。金沢、富山、長野など沿線の主要都市を中心に“都市間競争”と呼ばれる状況が生まれるとの予測がある一方で、都市間の協調・連携で信越・北陸の広域的な観光戦略の展開も可能になるとの期待も広がっています。
(高越良一/ライター)
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