[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
[3.22 J1第1ステージ第3節 甲府0-2G大阪 中銀スタ]
1点リードで迎えた後半29分、ガンバ大阪のFW宇佐美貴史は、MF阿部浩之からのパスを受けると、飛び込んできたDFをかわし、躊躇なく右足を振り抜いた。「得点のシーンに関しては、パーフェクトだった」と自画自賛する強烈なシュートが決まり、G大阪がリードを2点に広げた。
昨シーズン、公式戦37試合で21得点を挙げて、3冠の立役者となり、今季は得点王を目標にシーズンをスタート。開幕戦のF東京戦ではPKからゴールを決めていたが、流れの中では得点がなく、自身の中には「なんとなくシュートが浮いているな」という感覚があったという。そのため、宇佐美は「インパクトのポイントを少し変えました」と明かす。
「全試合、今までシュートをフカしていた試合も振り返って。インパクトのポイントが一緒だと変わらないので、ボールに当てる場所を結構、変えました。それを意識したら、(枠に)収まるようになったので、そういう部分は修正できた。ああいうシュートは、もともと打てていたはずなのに、それを忘れていた。それが、なかなか試合の中で出る回数も減っていた中で、どういう感じだったかを戻す作業もそうですし、戻しながら、もうちょっと良い場所はないかなと探して行った感じですね」
シューズの厚みがミリ単位で変わっただけでも、宇佐美はボールタッチの感覚でシューズが変わったことに気づくという。その繊細なタッチの持ち主が、得点を挙げるためのスイートスポットをつかんだことは、大きな意味があるだろう。豪快な得点を決めた宇佐美は、一目散にベンチの清野大輔チームドクターの下へ駆け寄り、抱擁を交わした。5月に開業するという清野ドクターは、この日限りでチームを離れることになっていた。
「今日が最後だったのでね。いちドクター、いち選手という間柄を越えた関係だと僕は思っていました」と、宇佐美は話す。昨年のW杯メンバー入りを目指していた宇佐美が負傷した際に「オレより泣いてくれていましたからね」と振り返り、「最後に決めて、勝って送り出せればと試合前に思っていました。『どんな手を使ってでも点を取ってくれ』と言われて、『取れるかはわからんけど、勝てるようにはする。取れへんかったら、ゴメン』と答えたのですが、取ることができて良かったです」と、惜別弾を喜んだ。
ゼロックス・スーパー杯の浦和戦に勝利した後、トロフィーを掲げていた清野ドクターは、宇佐美の得点を喜び、「ここから世界に羽ばたいていってほしい」と、期待感を口にした。…