１回表大阪桐蔭２死一、二塁、藤井が先制適時打を放つ＝２１日、甲子園

　 　史上５校目の夏春連覇に向け、大阪桐蔭が力強く一歩を踏み出した。
　　昨夏の優勝メンバーが存在感を見せた。一回に四死球などで得た２死一、二塁の好機で藤井が中前先制打。試合前の確認通り、ボールになるスライダーには手を出さず、「相手をのんでいくくらいの気持ちで臨んだ」。甘い球をじっくり待った。
　　三回は先頭で四球を選んだ青柳が二盗に成功。４番のお膳立てに藤井が適時三塁打で続くなど、長打３本で３点を加えた。四回には青柳も左翼線へ適時二塁打し、相手エースの勝俣をこの回途中でマウンドから下ろした。
　　左腕の田中も落差のある変化球を交えて的を絞らせず、４安打完封。各回の先頭をきっちり抑えたため、球が荒れる場面があっても大きなピンチにはならなかった。昨夏の甲子園でも完封しているが、「前回は先輩に引っ張ってもらい、怖いもの知らず。今回は背番号１をつけ、自分が引っ張っていく気持ち」とエースの自覚を口にする。
　　高い経験値を生かして快勝。西谷監督は「秋からブランクがあり、初戦の入り方は大事だった。いい形で勝ててよかった」と評価しつつ、「まだ発展途上」。頭には選手がさらに成長する姿がしっかり描かれている。