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「大相撲春場所・13日目」(20日、ボディメーカーコロシアム)
モンゴルの新怪物が止めた!!新関脇照ノ富士が横綱白鵬を寄り切り、自己最多の11勝目を挙げた。横綱戦は7度目の挑戦で初勝利となり、1差に詰め寄るとともに、逆転優勝に望みをつないだ。勝てば2度目の6連覇と、史上最多34回目の優勝がかかっていた白鵬の連勝は36でストップした。14日目に白鵬が稀勢の里に勝ち、照ノ富士が逸ノ城に敗れれば、白鵬の優勝が決まる。
土俵下でぼう然とする白鵬に背を向け、照ノ富士は「ふーっ」と息を吐いた。座布団が舞い、割れんばかりの大歓声に勝ったことを実感。夢心地で「最高。うれしさは今までにない」と口にした。
度胸満点だ。いきなり、大横綱の面に「バチン!!」と、右張り手をかました。突き合うと先に左上手を取り、右四つ。必死に頭を付け、引き寄せると投げをこらえ、最後は怪力で寄り切った。
過去3戦は右まわしを取りにいき、全て敗れた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)からの「右でいくのか?左でいけ!!」との助言で迷いは消えた。「体が自然と動いた」と会心の表情を見せた。
優しい兄弟子に捧げる自己最多の11勝目だ。12日目、部屋の壁には、右膝のケガで途中休場を余儀なくされた安美錦が「ガナ(照ノ富士の愛称)、がんばれ!!」と書いた紙が貼られていた。11日目に声をかけられ黒星を喫したため、言葉を発せずに励ましてくれた気遣いがうれしかった。
相撲の素質を見抜いた、白鵬の父・ムンフバト氏に勧められて来日。白鵬とは中学時代にモンゴルで初めて会った。「でかい!!って思ったけど、今は俺の方が大きい」。雲の上の存在だった横綱の独走をストップし、13日目のVを阻止した。
昨年春場所に幕内に昇進。わずか1年で白鵬を1差で追う立場になった。毎日飲みに行き、“午前様”ながら稽古量は人一倍こなす。「相撲取りは街に出て貢献しないと」と、遊びも相撲も豪快な“新怪物”。「最後まで思い切って」と、逆転優勝への勢いは止まらない。