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錦織“石ころ”に苦戦「感触つかめなかった」 ナダルも憤り「ひどい」

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錦織“石ころ”に苦戦「感触つかめなかった」 ナダルも憤り「ひどい」

錦織“石ころ”に苦戦「感触つかめなかった」 ナダルも憤り「ひどい」

◇テニスBNPパリバ・オープン(2015年3月18日 米カリフォルニア州インディアンウェルズ)

 男子シングルス4回戦で世界ランキング5位の錦織圭(25=日清食品)は同12位のフェリシアノ・ロペス(33=スペイン)に4―6、6―7で敗れ、ベスト8入りを逃した。世界3位のラファエル・ナダル(28=スペイン)が「石ころのようだ」と表現する今大会の使用球に四苦八苦。ロペスのスライスがやりにくさに拍車をかけ、ストロークの精度を欠いてストレート負けとなった。次戦は同じくマスターズ大会のマイアミ・オープン(25日開幕、米フロリダ州)に出場する。

 “石ころボール”をはじき返すことはできなかった。錦織が最後まで苦しんだのは「重く感じ、変なバウンドで跳ねる」という大会使用球。タイブレークの大事な場面でもラケットのフレームに当たるショットが出た。「ボールの感触やコントロールが一度もつかめていない。相手が誰にせよ、そこに苦労した」と諦め顔だった。

 3回戦までは何とか対応できていた。拍車をかけたのがロペスが多用したバックハンドのスライスだった。コートに跳ねた後、低く滑ってくるボールに対し、膝を深く折り曲げ、持ち上げるように返球。しかし、回転の利いたボールはより重く、錦織のショットは何度もネットにかかり、力めば今度はラインをオーバーした。

 ベスト8入りしたナダルも「この大会のボールはひどい。多くの選手が1メートルや2メートルのショットミスをしている。特に日中の試合では石のようで、ボールの感触がしない」と憤った。ならば球を弾ませなければいい。第1セット終盤からはサーブ&ボレーも織り交ぜたが起死回生の一手とはならず。条件はどの選手も同じだが、ショットの精度で勝負する日本のエースには今大会はより厳しかった。

 トップ4が順当にベスト8入りした中で、今大会自己最高とはいえベスト16止まり。ボールを含めた相性の悪さはぬぐいきれなかった。「次はコートは速くなるし、自分のテニスがやりやすくなる。しっかり調整すれば大丈夫だと思う」。次戦は昨年準決勝まで勝ち上がった舞台とあって、錦織は早々と気持ちを切り替えた。

 ▼テニスの大会使用球 一定の条件下でサイズ(直径6.54センチ~6.86センチ)や重さ(56.0グラム~59.4グラム)、変形量や反発力、耐久力のテストをパスしたものが国際テニス連盟の公認を得る。その種類は200種類以上。ツアーの中でも各大会によってメーカー、ブランドなど使用球はさまざまで、製造方法や重さなどによって品質、性能、使用感が異なっている。規則の範囲内で同一大会でも男子よりも女子の方が軽く小さいこともある。

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