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第2セットのタイブレイク。最後は5ポイント続けて落とした。錦織は「ストローク戦で押していたのに、大事な場面でミスが続いてしまった」。要所で粘れない試合を象徴するような、後味の悪い幕切れとなった。
左利きのロペスとは過去3勝2敗と相性は悪くなかった。だが、サーブが絶好調の相手からブレイクを奪えず、焦りが生じた。第1セット第10ゲームでサーブアンドボレーで攻めに出たが、ミスが続いて自滅。中途半端に前進した脇を抜かれるなど、積極策が裏目に出て第1セットを失った。「これが全てだった。少し焦ってしまった」。計12本のエースを奪われ、判断にも狂いが生じた。
四大大会に次ぐ格付けのマスターズ大会初優勝はお預け。世界ランク4位に再浮上する可能性もなくなった。次戦もマスターズ大会のマイアミ・オープン。「(コートの球足が速く)自分のテニスをやりやすくなる。こことは違った展開になる」
早すぎる終幕に、懸命に前を向くしかなかった。(時事)