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大相撲春場所4日目の11日、白鵬は逸ノ城に寄り切りで快勝し、幕内通算勝利数を北の湖(元横綱、現理事長)を抜いて歴代単独3位となる「805」に伸ばした。前日黒星を喫した日馬富士は佐田の海を上手投げで降し、連敗を免れた。3大関も安泰だった。
新関脇の隠岐の海は左ふくらはぎのけがで休場。大入りは初日から4日連続となった。
◇白鵬30歳の誕生日 逸ノ城を速攻寄り切り
三十路の船出も順風満帆だった。30歳の誕生日だった白鵬。前日に日馬富士から金星を挙げた逸ノ城を、速攻で寄り切った。昨年の秋場所で逸ノ城が鶴竜から初金星を奪った翌日、上手出し投げで転がして壁の厚さを見せつけたシーンの再現だった。
右の相四つで組み合った。だが、上手を取った逸ノ城の左腕が伸び切っているのに対し、白鵬のそれはくの字に曲がり、いつでも力を出せる態勢。相手が動く前に、左からの出し投げで202キロの巨体を崩し、右腕をすっと抜くようにして相手の上手を切る。この時点で、勝負あった。
ただ、圧倒的な勝利が少なくなったのも事実だ。特に序盤はばたついた相撲が目立ち、はたきなどの引き技も増えた。持ち前の相撲勘と豊富な経験で、星を重ねている感はある。この日の勝利も、技ありとも言える。
幕内勝利数で白鵬に抜かれた北の湖理事長(元横綱)は、「30歳は曲がり角。力も弱っていく。体を鍛えて、相撲を維持することが大事」と助言する。
一方、初場所後の審判部批判を機とする沈黙は、「特別な日」も続いた。誕生日が東日本大震災と重なったことから、慰問などの支援活動を続け、11日には必ず被災者への思いを口にしてきた。
「沈黙は金」なのか、「口は災いの元」と踏んだのか、大横綱の無言の行は続く。【堤浩一郎】