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お部屋探しをする際、誰もが新生活はステキな部屋で始めたいと思うでしょう。ただし、家賃との兼ね合いもあるのでなかなか難しいところ。そこで、自分の希望にできるだけ合うお部屋探しを実践するための方法について“不動産・住生活”のプロに聞いてみました。
Q.「駅から近くて、家賃が安くて、バス・トイレ別のマンションに住みたい!」けど、そんな堀り出し物って懸命に探せば見つかるかな?
A.不動産には相場があります。ですから、残念ながら条件がよければ家賃は高くなります。ですから、住まいを決める際には、まず、何が譲れて何がガマンできるかを整理する必要があります。そうしないまま、住まい探しを始めてもなかなか決められないでしょう。
■「どの条件も捨てられない!」という人は、次のように考えていきましょう。
まず、家賃は譲れない方が多いのではないでしょうか。このとき、どのくらいの幅までならOKかを考えます。1,000円アップがキツイ人もいるでしょうし、3,000円くらいまでなら大丈夫、という人もいるでしょう。ある程度、家賃の幅を持たせて、自分が払える金額の目安を設定します。なお、家賃の上限は、「毎月の総収入の3分の1(共益費など含む)」です。毎月の収入が不安定な人は、下限の収入で考えたほうが余裕をもった暮らしができます。「家」が好きで住まいの条件にこだわりがある人でも、よほど生活に余裕がある人でなければ、家賃を高く設定するのは避けましょう。住んだあと、外食や洋服、遊びなどに使えるお金がぐっと減り、家賃のために働かなければならない状況になってしまいます。
次に、重視したい条件を紙に書き出します。「駅から徒歩●分以内」「南向き」「2階」「築10年以内」「バス・トイレ別」など、人によってさまざまなものがあるでしょう。
ここで、書き出した条件の横に、「この条件がなかったら、どんな不便があるか」と、それを解消する方法を書き込んでいきます。たとえば、一番に「駅から徒歩5分以内」と書き込みます。そして、その横に「徒歩5分以上では通勤(通学)に不便」「雨の日が大変」と書きます。その横にさらに、このデメリットを解消できる方法、たとえば「駅まで徒歩10分でも自転車なら5分」「バス停がそばにある住まいを選ぶ」などと書き込み、どの程度ガマンできるか、を「%」で示します。つまり、希望条件がかなえられなかったときの不利益を気持ちで理解するのです。
全部の項目を書き込んだあと、デメリットを解消する方法を順番に見ていきましょう。自分で書き込んだ「%」を見比べて、どれなら受け入れられるかを考えていきます。そうやって条件を取捨選択していくと、迷って決められない、ということが減っていくはずです。
ところで、最初に条件をガチガチに決めて住まい探しをすると、内覧する物件数も減ってしまいます。重視したい条件3つくらいが合致した住まいを見て行くと、意外にも「これなら受け入れられるな」と思うことも出てくるものです。机上で検討するのと、実際に行動するのと2つを同時進行していくのがよいでしょう。
高田七穂(たかだ なお):不動産・住生活ライター。住まいの選び方や管理、リフォームなどを専門に執筆。モットーは「住む側や消費者の視点」。書籍に『最高のマンションを手に入れる方法』(共著)『マンションは消費税増税前に絶対買うべし!?』(いずれもエクスナレッジ)など。「夕刊フジ」にて『住まいの処方銭』連載中