[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
昨年1年間で100人以上の死者を出すなど、日本で社会問題となっている危険ドラッグ。その原料の多くが、中国から密輸されたものといわれている。
しかし、中国からの危険ドラッグ流入に手を焼いているのは、我が国ばかりではない。ロシアの麻薬流通監督庁の発表では、今年第3四半期までの合成麻薬の押収量は、前年同期比で約2倍となった。そして、その多くが中国から密輸されたものだという。
ロシア紙「モスクワ・タイムズ」によれば3月6日、モスクワのシェレメーチエヴォ空港で、合わせて約230キロの合成麻薬を隠し持って入国しようとしていた中国人、34人が逮捕された。
また、当局は最近、シベリア地方の複数の都市で、合成麻薬の一斉取り締まりを実施。犯罪組織のメンバー21人が拘束され、合成麻薬約100キロが押収された。これは、日本でも密かに流通している「スパイス」と呼ばれる危険ドラッグを2トン以上は製造できる量だという。
昨年10月にはロシア全土で、スパイスの使用により、2週間のうちに25人が死亡し、700人以上が中毒症状に陥るという事件も起きている。
当局によると、スパイスを含め、中国産合成麻薬によって普及する危険ドラッグの流通速度は、ヘロインの約2倍。ヘロインは路上で密売人によって手売りされる一方、法の網の目をかいくぐった危険ドラッグは、ネット上で半ば堂々と売買されていることが理由の一つだという。
こうした異常事態の中、ロシアでは目下流行中のスパイスを禁止する法律を制定。しかし、日本をはじめ諸外国同様、新しい化学式を持つ危険ドラッグが次々登場するという結果を招くのみで、イタチごっこから脱却できずにいる。何しろ昨年には、288の物質を、合成麻薬として禁止しているのだ。そしてその多くが、やはり中国産であるという。
今後、中国からまき散らされる毒の世界的蔓延を食い止めるには、国際的な連携が必要といえそうだ。