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貧困って、身近に感じる?
僕は正直、東電原発事故の前までは、貧困、って聞いてもピンとこなかった。
自分は幸運なことに、生活困窮の経験なし。
周りに貧困状態の人もいなかった、若しくは気づいていなかった。
僕の中で日本の貧困は、ごくたまにすれ違うホームレス状態の人、くらいの理解だった。
貧困は、ほぼアジアやアフリカの途上国の話でしょ?って。
東電原発事故を入り口に、恥ずかしながら、30代後半にさしかかって、
やっと、やっと世の中を見る目がホンノちょっぴり拡がり、
問題だらけと気づいた。
そこから見えた景色は180°、今までと違った。
自分は、自分の事だけを考えてしか生きて来なかった、とカミナリに打たれた気持ちになった。
最初のキッカケは、貧困の当事者から聞いた話だった。
原発が爆発しようが、家族を移動させる電車賃さえないのだから、
どこにも動けませんよ、と。
東電原発事故の影響を考え、移住、と言う話が出るたびに、それを阻む要因で上げられていたのが、祖父母が孫との別居を許さない、
地域とのシガラミ、男が仕事のキャリアを諦めきれない、先祖が守った土地を守る、などの話は聞いた事があった。
電車賃さえも捻出する事が不可能、私たちに選択肢はない、と言う答えに衝撃を受けた。
大人が貧困ならば、同じ家庭にいる子どもも、もちろん貧困。
貧困家庭の子どもは、夏休み中、やせる、と聞いた。
学校があれば、給食を食べる事ができるが、夏休みの様に長期の休みになると、一食減ってしまうので、終業式と次の始業式では体重が変わってしまう。
なんと悲しい話だろう。
その話を聞いてふと、中学時代を思い出した。
学校の食堂でうどんやそばを食べていると必ず、
「汁、飲ませて~」とかなり冗談ぽく絡んでくるクラスメイトがいた。
その時は、食い意地が張った人、程度にしか考えなかったが、
今思えば、厳しい経済事情の家だったのかも知れない。
貧困状態にある子どもは、孤立してしまう、と聞く。
友達とどこか行くのも、食べにいくのも、お金がなきゃできない。
中高生ともなれば、トンボを追いかけたり、花の蜜を吸ったりで満足できる年頃ではない。
ゲームセンターに行ったり、映画を観たり、ファーストフード店でお喋りしたいものだ。
毎回、誘いを断っていれば、そのうち友達から誘われなくなる。
同じシチュエーションの友達以外はできづらいだろう。
生活保護受給者や低所得の立場に置かれた人々も同じ。
人と最低限繋がるにはお金が掛かる。…