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相手の肩書の軽重で頭の下げ方を変えてはならぬが、「仕事の場面」別の謝罪効果を最大化するコツは知るべし。
■「御社の仕事が最重要案件です」“花束理論”で怒りの矛先をかわす
失念することは誰にでもある。
とはいえ、取引先や上司など依頼した側は失念されても「まあ、急ぎの案件だったからしかたないか」などと寛容に考えてくれるはずがない。むしろ約束を反故にされたことに対して大いに憤りを感じるものだ。
こんなとき、どんな対処が失地回復の一手となるのだろうか。
高井・岡芹法律事務所会長で人事・労務専門の弁護士として長年活躍する高井伸夫氏は、言い訳をせずに「詫びるべき点は素直に詫びる」の原則でいくことをすすめる。
「依頼を承諾した以上、責任が生じます。だから、それを実現できなかったことを率直に詫びるべきです。そして、大事なのは大至急リカバリーに努めること。締め切り日(時間)を過ぎていて迅速性が求められているなら、完全を追求せずに7~8割の出来具合でもいいからまずは提出して、残りはいつまでに提出しますと伝えれば先方も少しは納得するでしょう」(高井氏)
ただし、このリカバリーには注意が必要だ。忘れた失策を取り戻すべく、「いつ」までに依頼されたモノをお届けすると言えば、それは再び先方と約束をすることになる。そのとき、設定する期限の日にちや時間には少しゆとりをもたせるべきだと、高井氏は言う。相手の剣幕に押されて冷静な判断をせず、実現不可能な日時を伝えてしまい、またしても約束を反故にしたら……。相手は二重に怒り狂う事態になるにちがいない。
「謝罪の場面では、自分に負い目があるため、相手の要求に安請け合いしがちですが、そこは慎重に対処すべき。謝ることと新たな約束をすることは、まったく別物だと割り切ったほうがいいですね。下手をすると、謝罪自体が責任追及の対象となり、泥沼化してしまいます」(高井氏)
一方、立正大学講師で心理学者の内藤誼人氏は、実際はそうであっても「すっかり忘れていた」ことは内緒にすべきであり、また、「忙しくて」という口実は言うべきではないと言う。言い訳をしても相手は、自分が軽んじられたと感じるだけだからだ。内藤氏はこの場面では機転を利かせ、とこう話す。
「最初に決めた期日を過ぎてしまったことを謝罪したうえで、それは自分なりに力を尽くしていたからこそ遅れてしまった、と伝えるのです。『他の雑用を片付け、あなた(御社)のお仕事を最後に100%のエネルギーを注いで丁寧にやろうと思っていました』『プレゼンのための資料集めにいつもの2倍の時間がかかってしまった』『よりよいモノを納品するため原材料を集めるのに手間取って……』などと、自分にとっての最重要案件だったからこそ手抜きできなかったことを前面に押し出すのです。…