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兵庫県洲本市の民家2軒で9日、計5人が刃物で刺され死亡した事件で、被害者の家族が今年2月、殺人未遂容疑で逮捕された平野達彦容疑者(40)に危害を加えられる恐れがあるとして、県警に相談していたことが捜査関係者への取材で分かった。市が開いた法律相談会で家族が弁護士に相談していたことも判明。県警は、被害者の自宅周辺をパトロールするなどの対策を取っていたとしている。
捜査関係者によると、平野容疑者は数年前に同県明石市へ転居したが、最近になって戻って来た。被害者の家族の一人が2月、自宅近くの路上で平野容疑者とすれ違った際、一方的にののしられるなどした。このため、家族は「しっかり見守ってほしい」と警察に要望したという。
今月2日には、被害者の親族とみられる女性が洲本市役所の人権推進課の窓口を訪れた。「近隣関係のことを相談したい」と話し、市は4日の弁護士の無料法律相談を紹介。女性は相談に訪れたという。
平野容疑者は被害者や親族らについて、インターネットの投稿サイトで「人類の敵」などと決めつけたうえ、思想信条や交友関係などに関して一方的に中傷する書き込みもしていた。
一方、県警は9日夕、被害者5人の身元を発表した。県洲本土木事務所嘱託職員、平野浩之さん(62)方では、浩之さんと妻で市社会福祉協議会職員の方子(まさこ)さん(59)、母で無職の静子さん(84)が死亡。長女(32)は逃げて無事だった。近くに住む元市職員、平野毅(たけし)さん(82)方では、毅さんと妻で無職の恒子(つねこ)さん(79)の2人が亡くなっており、死後数時間以上経過していた。毅さんと同居している50代の娘と30代の孫の男性は当時、外出していて無事だった。県警は容疑を殺人に切り替えて調べている。
事件発生当日の午前7時13分に浩之さんが「刺された。血が出ている」と携帯電話で110番し、その2分後、助かった長女が別の民家に駆け込んで110番していたことも判明した。
9日夕、洲本署で接見した弁護士によると、平野容疑者は事件について落ち着いて順序立てて説明し、ネットの書き込みも自分のものと認めたという。弁護士は動機について「しゃべっているが、今は(報道陣には)言えない」と話した。また、平野容疑者は県警の取り調べについて「長くて今日は朝から早いし、しんどい」などと話し、弁護士が「これからえらいことになるよ」と言うと「えらいことになりますね」と答えたという。