[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
――日本中が悲しみに打ちひしがれた“3・11”。決して忘れてはならないし、その教訓を後世まで伝えていく使命が私たちにはある――
東日本大震災以降、地震や津波に対する強い危機意識が、それ以前よりも広く浸透するようになった。それに伴い、防災グッズを買い揃えたり、避難時のシミュレーションを行ったり、といった備えをするようになった人も少なくないだろう。
しかし、人間は忘れゆく動物だ。その時の悲しみや苦しみ、恐怖感、危機感といった“実感”とともに伝え続けていくことは、容易ではないだろう。例えば、避難訓練。できる限りの危機感や真剣さなどの実感を併せ持って訓練をしてこそ、その意味があるのだ。
「津波が来たら高いところへ逃げるプロジェクト」。これは、近い将来に高い確率で大地震が発生し、その際には大津波に襲われる可能性も高い、神奈川県鎌倉市で2013年から行われているイベントである。
このイベントの中で実施されているのが、「津波が来たら高いところへ逃げる訓練」だ。大地震と大津波の発生を想定して、とにもかくにも高いところへ逃げる、というこの訓練に、筆者も参加をしてみた。
まず、同行させてもらったのは、「ベビーカーを押して逃げる訓練」。
子供を乗せたベビーカーを押して、お父さんが避難場所へと走る
ベビーカーには2才の子が乗り、それをお父さんが押す。目指す先は、標高約31メートルの高所にある学校の校庭だ。いざスタートしてみると、なんとも速い! お父さんが快足ということもあるが、スピードと勢いがついたベビーカーも段差をスイスイと乗り切っていく。坂道も軽々と押していき、あっという間にゴールした。
息も切れ切れなお父さんは、「ベビーカーを押して避難、はありかもしれませんね。実際は、避難する人であふれかえる中を、こんなスピードで押すことはできないでしょう。けど、まずはベビーカーに子供を乗せて逃げ、行けるところまで行ったらベビーカーを捨てて、抱っこで逃げる、というのは、親の体力を温存する意味でもありえるかも」とのこと。…