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【チュニス時事】チュニジアで日本人3人を含む外国人観光客20人以上が殺害された博物館襲撃事件が起きて、25日で1週間。人々に銃弾を浴びせた実行犯2人が現場で射殺され、3人目が逃走中とされる。全土で警戒態勢が敷かれる中、実行犯への指揮命令がどのように行われたのかなど背後関係は明らかにされておらず、事件の解明は進んでいないのが現状だ。
事件では、犯行グループがイスラム教徒でない外国人観光客を標的としたことが、目撃証言などから分かっている。また、博物館に人質を取って立てこもり、政府と交渉するような気配はなかった。金銭的な動機はなく、社会に衝撃を与える目的だったことがうかがえる。
これまでのところ、関与が最も強く疑われるのが過激派アンサール・シャリア系の「オクバ・イブン・ナフィア旅団」だ。事件後、インターネット上に掲載された同旅団のものとみられる声明は、「チュニジアの経済基盤を襲撃できた」と主力産業の観光に打撃を与えた成果を強調。その上で、イスラム教徒に英国人やフランス人など「十字軍の観光客」を殺害せよと呼び掛けている。
チュニジア政府は事件を受け、全土で警備を強化し、万全の態勢を取っていると強調するが、対応が後手に回っている印象は否めない。カイドセブシ大統領は、事件から4日たった段階で「3人目の実行犯が逃走している」と明らかにし、市民に不安が広がった。
また、これまでに20人以上の身柄を拘束したものの、事件に関する情報はほとんど開示していない。市民の間からは「もう政府は信用できない」(46歳女性)と不信の声も聞かれる。