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北陸新幹線が開業した14日、県内3駅では、一番列車の出発式や首都圏などからの乗客を地元の伝統芸能などで出迎える歓迎イベントなどが多数開かれた。県内でおおむね天気に恵まれたこの日、各駅では列車を一目見ようと大勢の市民や鉄道ファンらが詰めかけたほか、駅の商業施設や土産物店もにぎわいを見せ、お祝いムードは最高潮に達した。
◆「おわら」の踊りで歓迎 富山駅
富山駅では、一番列車の出発式のほか、富山市八尾町地区の伝統行事「おわら風の盆」の踊りで到着客を出迎えるなど、歓迎ムード一色に包まれた。
午前5時20分、新幹線改札口のシャッターが開くと、切符を手にした乗客らが、真新しい駅に一斉に入場した。
出発式は、東京行き一番列車「かがやき500号」の到着前に、改札近くのコンコース内で始まり、石井知事は「半世紀近い、県民の長い長い悲願だった。早く大阪までフル規格で延伸し、東京、北陸とを結ぶ『新ゴールデンルート』と言われるよう頑張りましょう」と力強くあいさつした。
JR西日本の北陸新幹線のテレビCMソング「北陸ロマン」を作詞・作曲した歌手の谷村新司さんもゲストで登場。「明るく心がドキドキするような話題が少ない中、新幹線が希望の光になるよう、力を合わせて頑張っていきたい」と語った。
その後、出発式はホームに場所を移し、テープカットとくす玉割りで一番列車の出発を祝った。ホームを埋め尽くした市民や鉄道ファンらが見守る中、列車が動き出すと拍手がわき起こった。
一方、東京からの一番列車は午前8時26分に到着。知事や森雅志・富山市長らが「北陸新幹線 富山へ」と書かれた横断幕を持って出迎え、降りた乗客らと笑顔で握手を交わした。
新幹線改札口の周辺では、県警音楽隊が演奏したり、チンドンマンが練り歩いたりして開業を盛り上げた。
◆「かがやき」見届け喜び 新高岡駅
新高岡駅では、「笑顔つながる、みんなの記念日」と銘打つ多彩なイベントに大勢の市民らが繰り出した。列車は朝日に輝く立山連峰を背景に発着を繰り返した。
同駅では、東京方面に向かう「はくたか」一番列車ではなく、臨時列車で新高岡に停車する午前7時28分発の「かがやき」一番列車に合わせて出発式が行われた。高岡市の高橋正樹市長は「歴史的な意味を持つ開業を心から喜びたい。飛越能の玄関口として広域的な交流圏が生まれる」と期待を示した。
新高岡駅前ではその後、開業日の3月14日に合わせた「314人のテープカット」が行われた。県内外から公募した314人のほか、県西部の市長らもテープにはさみを入れて祝った。同駅の地元・下黒田の自治会関係者による獅子舞の披露や、高岡市の「利長くん」、小矢部市の「メルギューくん」など県西部のゆるキャラとの記念撮影なども行われた。
◆「幸せ運ぶ列車」見送る 黒部宇奈月温泉駅
黒部宇奈月温泉駅では、午前6時から出発式が行われた。黒部市の堀内康男市長は「幸せを運ぶ列車がようやく走り出す」とあいさつ。午前6時47分、東京行き「はくたか」の一番列車が到着すると、ホームでくす玉を割って祝福。乗客約30人が乗り込んだ。同市出身の村井務駅長(57)が「出発!」と声を張り上げて右手を高く上げ、列車が動き始めると、ホームに詰めかけた市民らが手を振って見送った。
同市内の生産拠点を「技術の総本山」と位置づけ、東京から本社機能の一部移転を進める吉田忠裕YKK会長(68)も出発式に参加。「黒部へのアクセスが良くなり、いよいよ新幹線を活用した取り組みがスタートできる。気を引き締めて進めたい」と意気込んだ。
同駅周辺では、住民らがそろいのピンクの手ぬぐいを振って乗客を出迎えたほか、新幹線開業をテーマにした曲のライブなども行われた。
国内外から約3000人が参加する国内最大規模のクロスカントリースキー大会「第35回バーサーロペット・ジャパン」が14日、旭川市で開幕した。この日は5~45キロの計15部門に男女計566人が参加し、青空の下で暖かい日差しを浴びながらコースを滑った。
雪も降っていないのに、樹木が真っ白になった不思議な光景が、県立明石公園(明石市)で頻繁にみられるようになった。内堀に茂った広葉樹林をカワウの群れが夜間「ねぐら」にしているとみられ、枝葉がそのフンで白く汚れるためだ。野鳥の専門家は「カワウが市街地をねぐらにするのは珍しい」とするが、公園の管理者は「観光名所だけに景観が悪化しないかが心配だ」とやきもきしている。(望月弘行)
バサ、バサ、バサッ……。夕暮れ時、黒い羽を広げたカワウがどこからともなく現れ、樹木に次々と降り立つ。羽を休めながら、低く鈍い鳴き声をとどろかせる。
公園を管理する県園芸・公園協会などによると、カワウが集団で現れるようになったのは2013年12月頃。正面入り口から西約100メートルの内堀土手にあるウバメガシなど十数本を「ねぐら」にするようになった。春には繁殖地へ飛び立ったが、昨年末には再び舞い戻ってきた。今年2月頃からは、葉や枝にこびりついた白いフンの汚れが目立つようになったという。
カワウは通常、水辺に近く、人けの少ない山林をねぐらや繁殖地にするといわれ、伊丹市の昆陽池や滋賀県の琵琶湖では樹木の枯死などの被害が深刻化。各地の河川でも放流アユの稚魚が捕食されるなどの被害が相次いでおり、全国で毎年約1万~3万羽が有害鳥獣として駆除されている。
JR明石駅前にある明石公園の周辺は住宅街で人通りも比較的多い。日本野鳥の会ひょうごの奥野俊博幹事は「周辺を車や人が頻繁に往来する市街地がカワウのねぐらになるのは珍しい」と話す。
県園芸・公園協会明石公園管理課の大豊雅宏課長は「今のところ木が枯れたり、人的被害を招いたりする心配はなさそうなので、しばらくは見守るしかない」と様子をみている。
4月になれば、繁殖地へ移動すると推測されるが、カワウの生態に詳しい滋賀県立琵琶湖博物館の亀田佳代子・総括学芸員は「巣作りを始めていないか注意する必要がある。繁殖地になれば、集団が大きくなったりして被害が拡大するかもしれない。樹木が枯れたり、フンによる富栄養化で水辺の水質が悪化したりする恐れもある。早めに方針を決めて対策を検討したほうがいい」と指摘する。
◇那智勝浦でコンサート
那智勝浦町の町体育文化会館で14日、歌手のさだまさしさんのコンサートが開かれた。さださんは2012年11月、紀伊水害からの復興を支援するチャリティーコンサートを同町で開催。今回、地元の南紀くろしお商工会青年部が「元気になってきた町を見てもらいたい」との呼びかけに、さださんが応じた。
各地の被災地を激励に訪れているさださんは、この日、新宮市熊野川町で慰霊碑を参り、被災者とも交流したという。開演前に取材に応じたさださんは「前回はギター1本だけで訪れたが、今回はピアニストとギタリストも付いて来てくれたので前とは違う音楽を聴いてもらえる」とした上で、「自分にできるのは歌うこと。命のはかなさや重さ、一生懸命生きる楽しさと苦しさが伝われば」と話した。
約2000人が詰めかけたコンサートで、さださんは、「案山子」や「雨やどり」「精霊流し」などヒット曲を熱唱、合間に軽妙なトークも織り交ぜて場内を沸かせた。同青年部の久保丈二部長(39)は「実現したのは夢のよう。復興はまだ途上だが、町がもっと元気になる弾みになれば」と話していた。
犬山市と近隣地域の地酒と鍋料理などが味わえる「あったか鍋と地酒まつり」が犬山市城下町で開かれており、観光客を楽しませている。15日まで。
古い街並みに商店が並ぶ城下町を活性化しようと、市民有志らでつくる同まつり実行委員会が企画した。
同市や江南市、岐阜県各務原市など周辺地区の酒造会社13社が参加し、城前広場、しみんてい、本町ポケットパーク、どんでん館の4会場で、一杯200円前後の地酒や石狩鍋、焼き鳥(各300円)、おでん(250円)などが販売され、観光客の人気を集めている。
4月から名古屋の会社に就職が決まり、友人らと3人で訪れた大学4年生、山口真幸さん(23)(埼玉県上尾市)は「落ち着いた街並みにアットホームな雰囲気。あつあつのおでんに地酒がおいしい」と話していた。