世の中で、あなたと付き合うことができて、将来そこそこ楽しい生活が送れるような、そんな相手は一体何人いるでしょうか。「運命の王子様なんて、1人に決まっている」そう考える人も少なくはないでしょう。
　
でも、もしあなたが、目の前の王子様と何らかの事情で別れなくてはいけない、そしてどこか知らない場所に飛ばされてしまったとしたら、一生恋などできないでしょうか。
　
そんなことはありません。きっとそこでもそこそこの王子様を見つけられるはずです。むしろ、誰も見つからない確率の方が低いでしょう。
　
そんな極端な話でなくても、付き合っている人がいようがいまいが、また最終的にその人と話せようが話せまいが、私達は普段生活をしている中で「なんとなくあの人いいな」と思ったりすることがありますよね。
　
つまり、世の中に恋愛をしてうまくいける相手は、たくさんいるのです！
　　　
きっかけがあって付き合えばうまくいくけれども、まだ他人でしかない人のことを、将来自分の王子様になるかもしれない相手ということで「ポテンシャル王子様」と呼ぶことにしましょう。
　
ポテンシャル王子様と何かのきっかけで知り合い、恋に落ちた結果、それが本物の王子様となります。電車の中でたまたま隣に立っている人、いつも通る道に面したビルの中で働いている人、そんなところにポテンシャル王子様はいます。
　
じゃあどうすればポテンシャル王子様と親しくなれるのでしょうか。それにはきっかけが必要です。きっかけを増やすためには外に出る必要があります。
　
積極的に外に出る、いろんなことに関わる、誘われた飲み会には行く。
　
またポテンシャル王子様とただ接点を持つだけでは近づくことは出来ません。そのタイミングで、相手にいいなと思ってもらう必要があります。だから、常に自分をきれいな状態で保っておく。かわいい格好をし、誰に対しても丁寧な対応をする。そうすることであなたのふと隣にいる、今は名前も知らない人が王子様になる確率があがるのです。
　
そもそも、おとぎ話のシンデレラが王子様を手に入れたのは、彼女が美しかったからだけではありません。
　
継母の反対を押し切り、ドレスをびりびりに引き裂かれてもめげずにパーティーにいった結果、自分とは全く無縁の世界にいたポテンシャル王子様を本物の王子様にしました。もし彼女が途中で諦めて自分の家に引きこもっていれば、どれだけ相性が合う相手だったとしても彼を手に入れることはできなかったはず。
　
考えてみればシンデレラだけでなく、昔話の他のお姫様も、王子様をゲットするまでの過程ではとても活動的。自分の声と引き換えてまで地上に出てきたアリエル（人魚姫）、危険を犯してエルサを助けに雪山にいったアナ（アナと雪の女王）――そうやって多少無理をしてまで外に出ている間に王子様に出会ったのです。
　
引きこもりのお姫様なんていません。どんなに美しい人でも、出会えた人としか恋はできないのです。
　
出会いがないと嘆いているそこのあなたはそういって愚痴をこぼしている間にポテンシャル王子様とすれ違ったかもしれません。シンデレラの気概とポジティブさを見習って、積極的に行動を起こし人と関わってみましょう。あなたが落としたガラスの靴を拾ってもらえるかどうかは、あなたの行動力にかかっているのです。
（五百田達成）

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