「おいくつですか?」と訊ねられたら、あなたはどのように反応しますか? 言うまでもなく、「いくつに見えますか?」という質問返しは、大人の女性としてアウトです。さて、20代の頃は、「いくつに見えますか?」と返していた人も、三十路を過ぎた頃から、質問返しではなく、「えー、内緒」など、実年齢を隠す傾向にあるようです。
いずれカミングアウトのときはやってくる
実年齢を言いたくない乙女心は痛いほどわかります。世の中、どうしても「男性は何歳になっても若い女性が好きであろう」という風潮ですからね。しかし、もし仮に初対面で年齢を隠した相手と親しくなり、恋愛を意識した関係に発展するとしたら……いずれは実年齢を明かすことになります。後になって言いづらい思いをするくらいなら、初対面から明かしておいたほうが、自然体で接することができますよ。
男性は何歳になっても若い女性が好き!?
そもそも、なぜ実年齢を隠したいのか、自分自身と向き合ってみることも大切です。年齢を隠す理由が、「男性は何歳になっても若い女性が好きであろう」という一般論にあるのなら、例外もあることを知っておきましょう。若い女性よりも、ある程度年齢を重ねた落ち着きある女性を好む男性も確かに存在します。
また、相手にとってあなたの年齢が「若い」カテゴリーに入っているケースも珍しくないです。あなたが、「三十路の自分はもう若くない」と思っていたとしても、男性側にとって三十路女性は、まだ若い世代である場合も。
実年齢より上と思われるデメリットも!
ところで、年齢を隠すことのデメリットをご存知でしょうか? 外見的に年相応、もしくは実年齢よりも若く見える女性が年齢を隠すと、男性側は、「充分に若々しい女性なのに、年齢を隠すってことは、もしかするととてつもなく年上なのかもしれないぞ」と勘違いするのです。もったいないですよね。妙な誤解を招くくらいなら、堂々と実年齢を伝えておくほうがよっぽど良いです。
年齢きっかけで会話が盛り上がる効果も
次はメリットのご紹介を。実年齢を明かすことで、話題に共通点が生まれます。同い年だと特に会話が弾むでしょうし、「俺の元カノも○歳だった」「兄弟姉妹と同い年」などの場合でも大いに盛り上がるでしょう。実年齢を隠すことで微妙な空気が流れるよりもうんと健康的です。
いま現在の年齢に劣等感を持つよりも、いま現在の年齢を好きになる姿勢は、雰囲気にも表れ、あなたを素敵に魅せます。「おいくつですか?」に対して、笑顔で即答できる女性でありたいものですね。
(菊池美佳子)「あんなの、かわい子ぶってるだけじゃない!」
「計算高い女なんだから、だまされちゃだめだよ!」
こうした言葉が女性の間ではよく聞かれます。いわゆる「ぶりっ子」をしている、女性らしい女性にぞっこんになっている男性に対して、投げかけられるものです。
陳腐なかわいらしいしぐさや言葉を多用して、男性に対して媚びるような、計算した接し方をしている女性。彼女たちは「ぶりっ子」、「計算高い女」として、一部の女性たちから敵意の対象として見られています。
そうした「ぶりっ子」な女性たち(特に、美人というわけではないけれどもぶりっ子をしている女性)や、「ぶりっ子」たちに熱を上げる男性たちを強く非難することは、女性の間では一般的。あなたも「ぶりっ子」な女性はあまり好きではなく、冒頭のようなセリフを言うことが多いかもしれません。
ところで、この「ぶりっ子」。よくよく考えてみると、似た立ち位置のキャラクターが男性にもあります。
――それは、「雰囲気イケメン」。
「雰囲気イケメン」とは、顏自体がとても整っているわけではないけれども、服装や髪形、仕草からイケメンな雰囲気が漂っている男性のことを指して使う言葉です。若手俳優についても、「あれはイケメンじゃなくて雰囲気イケメンだ」といった批判を見ることも多いですよね。
だいたいの女性はこの「雰囲気イケメン」に対して「かっこいいからいいじゃない!」と高評価を下します。ところが男性たちはそれに対し、「あんなのカッコつけてるだけで、本当のイケメンじゃないじゃないか!」とののしる。この構図、どこかで見たことありませんか? そう、「ぶりっ子」をめぐる男性と女性のやり取りと、ほぼ同じなのです。
ぶりっ子と雰囲気イケメンが似ているという事実が表すのは、雰囲気イケメンにぞっこんになってしまう女性たちも、ぶりっ子にだまされる男性たちとほぼ同じだということです。
そう、女性たちだって、雰囲気イケメンにだまされてしまうのだから、ぶりっ子の女性や、彼女たちにだまされる男性たちに目くじら立てるのはフェアではありません。
あなたも、雰囲気イケメンにだまされるときって、多少意図的にだまされているところもありますよね。「この仕草、狙ってやっているんだろうなー……でも、かっこいいからいいや。」などと言った感じで。実は、「ぶりっ子」にだまされる男性たちも同じ心理なわけです。
私は個人的に、「ぶりっ子」をすることも「雰囲気イケメン」を演じることも、異性に対して接するうえではもはや一つのマナーだと考えています。…